「観察」・「観測」・「監察」
いずれも似たような言葉に感じますが、何か違いや使い分けはあるのでしょうか?
この記事では、「観察」と「観測」と「監察」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。
「観察(かんさつ)」の意味とは?
「観察」とは、「対象の状態や、状態の変化を客観的に注意深く見ること」を意味する言葉です。
また、仏教においては「かんざつ」とも読み、「智慧を持って、対象を正確に見極めること」を指します。
「観」という字は「観(み)る」とも書き、「(意図的に)見る」や「ながめる」、「詳しく見る」という意味を指す漢字です。
「察」という字は「察(さっ)する」とも書き、「おしはかる」や「思いやる」のほか、「あきらかにする」、「よく見る」、「詳しく調べる」という意味を指す漢字です。
「観察」を使った例文
・『植物を育てるにあたり、毎日、観察日記をつけることにした』
・『彼は休日に街へ繰り出して、人間観察をするのが趣味らしい』
・『彼女は観察力に優れているため、人を見る目があるようだ』
「観測(かんそく)」の意味とは?
「観測」とは、「自然現象を詳しく観察し、変化や推移などを測定したり、調べること」、「対象を注意深く見て、将来の変化や展開を予測すること」を意味する言葉です。
「観測」を使った例文
・『子供の頃には、毎晩、望遠鏡を覗いて天体観測をしていたものだ』
・『国際情勢や経済政策が影響し、株式市場は史上最高値を観測した』
・『危機的状況において、希望的観測に基づく行動は破滅を招くとも言われている』
「監察(かんさつ)」の意味とは?
「監察」とは、「監督・査察すること」や「取り締まって、調べること」、及び「監督役」を意味する言葉です。
「監」という字は、「見張る」や「取り締まる」、「調べる」という意味を指す漢字です。
「監察」を使った例文
・『リーダーとして、チームを先導すると共に監察する義務がある』
・『監察官により、行政機関における財務上の不正が暴かれることになった』
・『監察体制を強固にするために、第三者機関を介入させる必要がある』
「観察」と「観測」と「監察」の違い
「観察」は「詳しく見ること」を指すのに対し、「観測」は「観察により得られた情報から、数値を測定したり、予測を行うこと」を指します。
一方、「監察」は「調査し、取り締まること」を指し、「詳しく見ること」を意味する「観察」とは同音異義語になります。
まとめ
・「観察」とは、「対象の状態や、状態の変化を客観的に注意深く見ること」を意味する言葉です。
・「観測」とは、「自然現象を詳しく観察し、変化や推移などを測定したり、調べること」、「対象を注意深く見て、将来の変化や展開を予測すること」を意味する言葉です。
・「監察」とは、「監督・査察すること」や「取り締まって、調べること」、及び「監督役」を意味する言葉です。