この記事では、「定義」と「定理」の違いを分かりやすく説明していきます。
「定義」とは?
「定義」は、当たり前のことを当たり前でしょうと述べることです。
たとえば、木材は燃えるという考え方は当たり前で、これを「定義」と呼びます。
逆に、「定義」は、それは違うんではないの?という疑問を持ってしまった場合、「定義」から外れ、立証という形で本当にそうなの?ということを確かめないといけません。
よって、「定義」は、絶対にそうですと言い切り、当たり前ですというものを「定義」と呼びます。
「定理」とは?
「定理」は、当たり前のことが当たり前だとわかった過程を意味します。
簡単に説明しますと、木材は燃えるという事実は当たり前だとわかった場合、なぜ当たり前のように燃えるの?というのを追求したのが「定理」です。
木材が当たり前のように燃える理由は木材には、可燃性のガスが封入されており、これを炎に近づけると可燃物になり、木材の繊維と可燃物が燃えるがゆえ、燃焼反応が起きるというのが木材が燃える理由で、この理由が、「定理」です。
「定義」と「定理」の違い
両者の違いは、当たり前のことを述べているか、当たり前のことに理由を求め、なぜそうなるかを導き出すかです。
「定義」は当たり前のことを述べそれ以上は述べません。
しかし、「定理」はなぜ?という部分を追求しますのでなぜ?という部分の理由が分からないといけません。
「定義」の例文
・『木材はよく燃えるという定義』
この例は、木材は、可燃物だという考えです。
当たり前のことですが、この当たり前を追求するのも一つの科学になります。
「定理」の例文
・『木材は、可燃性ガスにより燃焼するのが定理』
この例は、木材が燃える理由について述べています。
「定理」は理由を追求することにあり、この例は、木材が燃焼するのは木材に可燃性のガスがあり、かつそのガスに引火して木材の繊維が過熱されることで燃焼が起きるというのが木材が燃える理由です。
まとめ
「定義」という言葉については皆さん当たり前のことを述べれば、「定義」が成立するので「定義」の成立は別に難しいことではありません。
問題は、「定理」が難しい部門で、こちらは、当たり前だという事実についてなぜそうなるの?ということを証明することです。
よって、証明ができないと「定理」は成立しません。
今回は木材で「定理」を導きましたが、木材が燃焼する理由は、木材自体からガスが出ているからということを案外と知らない方が多く、そのまま木材の繊維に引火という形で燃焼すると考えている方が多いのですが、実は木材は、可燃性のガスを排出するがゆえ燃えてしまいます。
ただ、木材は、200度あたりまで過熱しないと燃焼しませんので、ライターで火あぶりにしても燃焼しないのは、ガスが出てこない温度で木材をあぶっているにすぎません。
よって火災の原因である高温な火種を追求していくとなぜ木材が燃焼したかが分かるわけですね。