「配置」と「設置」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「配置」と「設置」の違い生活・教育

この記事では、「配置」「設置」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「配置」と「設置」の違い

「配置」とは、人や物を決められた場所、持ち場、地位などにおくことです。

「設置」には2つの意味があります。

1つめは、何らかの目的があり、施設や機関などを新しく作り置くことです。

もう一つは、役立たせるために機械などを備えつけることです。

どちらの言葉にも「置く」という意味が含まれていますが、意味合いが違います。

「配置」が指す置くものは人や物です。

どこに置くかというと、決まった場所、担当する所、地位などです。

複数の人、複数の物があり、それらをそれぞれの決まった所に置いていくことをいいます。

「設置」は主に機械のことをいいます。

どこに置くかというと、使えるようにできる場所です。

使うために置くことを意味しているので、人が使えるような所に置きます。

家の中にある物で考えてみます。

家の中に置かれることがある物には、テレビ、ソファー、テーブル、本棚などがあります。

これら複数のものを決まった場所に置くことを「配置」は意味しています。

たとえばテレビは窓際、ソファーはテレビの前といったようなものです。

「設置」の場合は、「使えるようにするため」という意味が含まれています。

テレビを使うためには、コンセントを差さなければならず、コンセントを差せる位置に置かなければなりません。

そういった場所に置くことを「設置」といいます。

また、「設置」には施設や機関などを作るという意味もありますが、「配置」にはこの意味はありません。


「配置」と「設置」の使い方の違い

前者の言葉は、人間や物質に使用します。

あるべき場所にあるようにすることをいいます。

後者の言葉は、何かの目的のために施設や機関などを作ることや、使えるように物を置くことを指して使用します。


「配置」と「設置」の英語表記の違い

「配置」は英語で“arrange”と表現をします。

軍隊・警察などを置くことは“post”“station”といいます。

「設置」は英語で、施設や機関などを作ることは“establishment”“foundation”と表現をし、機械などを置くことは“install”と表現をします。

「配置」の意味

「配置」とは、人や物などをあるべき場所にあるようにすることです。

ゴルフコースのことで考えてみます。

ゴルフコースには、1番ホールから18番ホールまであります。

それぞれのホールには、カップ、バンカー、グリーン、ティーイングエリアなどがあります。

たとえば、1ホールは、ティーイングエリアの少し先にバンカーがあって、その横にグリーンがあり、グリーンの中央にカップがある、といったようにそれぞれのエリアや物があったとします。

このあるべきところのことです。

今度はお弁当のことで考えてみます。

お弁当に入れるものは、卵焼き、ブロッコリー、ミニトマト、ブリの照り焼き、おにぎりです。

これらをお弁当箱に入れるとき、何をどこに入れようか考えるはずです。

ごちゃごちゃとすべてを混ぜてしまうことはないでしょう。

たとえば、お弁当箱の3分の1の部分におにぎりを置く。

残り3分の2の部分の右端に玉子焼き、左端にブリの照り焼き、残りの部分にブロッコリーとトマトを置くと決めたとします。

そして、その通りに置いていきます。

この行為や置く位置のことを「配置」は意味しています。

「配置」の使い方

お弁当・お菓子・飲み物などはお店のどこに置こう、ロゴをどこにつけよう、などに使われます。

これらは、決められた場所に置かれてます。

適当な場所ではありません。

「配置」を使った例文

・『各施設に看護師を配置する』
・『動線を考えて家具を配置する』
・『見栄えを意識して配置する』
・『これから配置を考えるところです』

「配置」の類語

「セッティング」が類語です。

会議や会談などを設けるという意味もあります。

「配置」の対義語

置いてあったものをなくすという意味の言葉が対義語で、それは「取り除く」です。

「設置」の意味

「設置」には2つの意味があります。

1つめは、ある目的を果たす建物や集団を作りおくことです。

文化祭のときには、文化祭実行委員会の存在が必要になります。

文化祭という目的を達成させるために、なくてはならないもので、文化祭実行委員会があれば、文化祭の準備や開催をスムーズに行うことに役立ちます。

そこで、この委員会を学校の中に作ったとします。

この作ることを意味しています。

もう一つの意味は、機械などを使う目的で決まった場所に置くことです。

エアコンのことで考えてみます。

エアコンを家の中に取り付けるのは、それを使うためです。

飾りで取り付けることは、あまりないでしょう。

使うために取り付けるので、風の当たり方やコンセントの位置などを確認して、どこにつけるか考えます。

この決まった場所に置くことを「設置」といいます。

邪魔だから適当なところに置いておこうといったものではありません。

その物を置くのは、「使う」という目的があってです。

たとえば、消火器なら万が一火災があったときに使うため、エアコンなら室内を温めたり冷やしたりするため、自動販売機なら飲料を購入してもらうためなど、使う目的があります。

「設置」の使い方

目的に役立てるために施設や機関を置くことや、使うために物を置くことを指して使用します。

人を置くことには使用しない言葉です。

「設置」を使った例文

・『隣家との境目にフェンスが設置された』
・『公園の入り口に看板を設置する』
・『店舗入り口に消毒液を設置しています』
・『ドッグランを設置する予定です』

「設置」の類語

「設立」が類語です。

施設や組織などを新しく作るという意味があります。

「設置」の対義語

対義語はありません。

まとめ

似ている事柄に使われるため、同じような意味を持っているように感じる2つの言葉ですが、それぞれの言葉が持っている意味は違います。

特に「配置」は人には使いますが、「設置」は人には使わない点が大きな違いです。