予想外のイベントや不幸な出来事が発生した際に使われる言葉としては「理不尽」と「不公平」があります。
この記事では、「理不尽」と「不公平」の違いを分かりやすく説明していきます。
「理不尽」とは?
「理不尽」とは道理がなっていない出来事や道理にかなっていない事件が身に起きる時に使う言葉です、道理とは物事が正常に発生する筋道であり、このような予測から外れた出来事を示す時に「理不尽」は使います。
「理不尽」は予想外の展開であることも多く、さらにはハプニングとして降りかかるものであり当人にとっては不幸な出来事になることが多いのが特徴です。
道理には物事が本来起こるべき筋道という意味の他にも、倫理的に正しいという意味があります。
このことから「理不尽」は非倫理的で道理に反する行為を示す時にも使うことが可能です。
「理不尽」は特定の誰かからの嫌がらせにも使えますし、大きな自然災害などにも使うことが可能です。
「不公平」とは?
「不公平」とは行為や判断、扱い、制度などが公平でないものに対して使う言葉です。
公平とは全ての人間や対象を平等に扱うという意味があり、これを蔑ろにしたものが「不公平」となります。
「不公平」は様々な制度や文化で見られる構造であり、これは差別や戦争にも結び付く概念です。
21世紀になり国際社会では様々な「不平等」をなくす運動が繰り広げられています。
人種差別、ジェンダー、職業、人権など昔から問題となってきた「不公平」が見直されるようになりましたが、同時に新しい時代の不平等も生まれています。
「不公平」という概念は基本的に人間の社会活動によって形成されるものであり、自然的な出来事によってはほぼ発生しません。
「理不尽」と「不公平」の違い
「理不尽」は物事の正しい筋道に沿わない展開という意味があります。
予想外の展開や理にかなっていない不幸な出来事に対して使うことも可能であり、人間の行為、フィクションやドラマの内容、自然災害など幅広く使うことが可能です。
「不公平」は物事や対象を平等に扱わないことを示す意味があります。
これは主に人間社会の関係性から生まれるものであり、国際社会では様々な「不公平」への抵抗運動が繰り広げられています。
「理不尽」の例文
・『小説のラストは理不尽な展開だったので、それだけで評価が下がりました』
・『理不尽な暴力にさらされたので、大人の男性は嫌いです』
「不公平」の例文
・『不公平や格差を是正するためのシンポジウムが開かれた』
・『給料の支払い形態があまりにも不公平なので、弁護士に相談してみようと思っています』
まとめ
「理不尽」は道理として正しくない出来事を示す時に使う言葉であり、人間の行為から自然災害など様々な場面で使われています。
「不公平」は平等でない扱いをする際に使う言葉であり、英語ではアンフェアという言葉で有名です。
「不公平」は貧困、差別、飢餓など様々な国際問題と関係性があり、今日ではこれをなくすための運動が数多く行われています。