この記事では、「馬鹿」と「阿呆」の違いを分かりやすく説明していきます。
 色々な表現を、調べていきましょう。
「馬鹿」とは?
 馬鹿(ばか)とは、にぶいこと。
 頭の回転が遅くて、もたもたしている人をいいます。
 また値打ちのないもの、わざわざ取り上げなくてもいいものも「馬鹿」と呼んでいます。
 もともと馬鹿は、サンスクリット語から来たもの。
 サンスクリット語は、古代インドで話されていた言語です。
 常識外れで世間をよく知らない人を、このように例えていました。
 当て字のため「馬と鹿」の動物それぞれに意味がある訳ではありません。
「馬鹿」は「バカ」とも書きますが、こちらは人を罵るときのフレーズ。
 そのため初対面の人に「バカ」というと、派手な喧嘩になってしまうので気を付けましょう。
「阿呆」とは?
 阿呆(あほ・あほう)とは、騙されやすいこと。
 愚かでお人好しなことです。
 知識が無くて、浅はかな行動を取っている人をいいます。
 阿呆は海外で「まぬけ」を意味する言葉が、日本にそのままもたらされたという説があります。
 そして秦の始皇帝が建てた宮殿が、あまりに大きくふざけたスケールであったことから、当時の宮殿の名にちなんで「阿呆」になったという説があります。
 阿呆はカタカナで書くと「アホ」です。
 こちらも、相手を侮辱する言葉になります。
 お茶らけた雰囲気も秘めていますが、よほど親しい人でないと通用しないもの。
 使い方には気を付けておきましょう。
「馬鹿」と「阿呆」の違い
「馬鹿」と「阿呆」の違いを、分かりやすく解説します。
 ・関東の「馬鹿」近畿の「阿呆」
「馬鹿」と「阿呆」はどちらも「能力が劣っていること」をあらわします。
 低レベルなこと、知識が薄いことを意味します。
「馬鹿」は東京など、おもに関東地方で話されています。
 そして「阿呆」は岡山など、おもに近畿地方で用いられています。
 そのため関西の芸人さん同士でおちょくるときは「バカ」よりも「アホ」を使います。
「馬鹿」は頭の回転が悪い人をしめし「阿呆」はピエロのようにまぬけな人をいいます。
 比べてみるとクールな「馬鹿」よりも「阿呆」の方が、少しだけ温かみがあります。
 また「馬鹿」は「馬鹿でかい」や「馬鹿正直」など、スケールの大きさをあらわします。
 馬鹿でかいは、とても大きいこと。
 そして馬鹿正直は正直者すぎて、面白みに欠けていることです。
 また「結構は阿呆のうち」は、お人好しすぎるのは考えものだということ。
「阿呆につける薬なし」は、驚き呆れるさまをいいます。
 まとめると「馬鹿」と「阿呆」は同じように「劣化している」という意味があり、使われるエリアやニュアンスが異なっています。
 ただどちらもあまりいい言葉ではないので、わざと使うのはやめておきましょう。
まとめ
「馬鹿」と「阿呆」の違いを分かりやすくお伝えしました。
 馬鹿はおもに、関東地方で話されている言葉です。
 そして阿呆はおもに近畿地方で使われています。
 どちらも「能力が劣っている」という意味があります。
 軽はずみに、口にしないように気を付けましょう。



