「正面」と「前面」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「正面」と「前面」の違い生活・教育

この記事では、「正面」「前面」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「正面」と「前面」の違い

「正面(しょうめん)」は、「ある建物・モノにおいて正式な入口があると定義されている面」のことです。

「正面」に対して「前面(ぜんめん)」「建物・モノの正面」の意味を持ちますが、「あるモノから見て前の方向」も示唆している違いがあります。

「建物の正面」は、「その建物自体の正規の入口が存在する面」を意味します。

しかし、「建物の前面」「正面」と同義語としての意味も持ちますが、「その建物自体ではなくて、その建物の前の方」を指示している場合もある違いを指摘することができます。

また「正面」には「前面」にない、「堂々とまっすぐに相手と向き合うこと」の意味合いもあります。


「正面」と「前面」の使い方の違い

「正面」は、「ある事物および建物の正しい表側の面」を強調して表現したい時に使われる言葉です。

「前面」という表現も「あるモノおよび建物の表側の面」を指して使うことができます。

ただし「正面」と比較すると「前面」は、「正式に表側と決められている面」といった意味合いが弱くなる違いはあります。

また「正面」「基準となる人・モノから見てまっすぐ前の方」を意味して使用されますが、「前面」「ある人・モノから見て前の方」を指して使われる違いを挙げられます。

「正面」のほうが「まっすぐ前」という意味のニュアンスが、「前面」よりも強くなっているのです。

さらに「正面から向き合う」の用法で「相手にひるむことなくまっすぐに向き合う」の意味で使えますが、「前面から向き合う」とは通常いいません。


「正面」と「前面」の英語表記の違い

「正面」を、英語を使って表現すると以下になります。

“front”……建物・事物の正面。

“facade”……大きな建物や存在感のある建物の正規の入口がある正面。

“directly”“straight”……直接的に正面から。

堂々とまっすぐに正面から。

“to one’s face”……相手と顔を合わせて。

正面切って。

「前面」を、英語を用いて表記すると以下になります。

“front”……建物・モノの前面。

“frontage”……建物の前方に当たる面。

土地の前方。

道路・河川などに面している土地。

「正面」の意味

「正面(しょうめん)」とは、「建築物の正式な入口・玄関がある面」を意味しています。

「正面」という言葉には、「モノの正式な表側とされる面」の意味合いもあります。

「正面」の別の意味として、「基準となる人・モノの視点から、まっすぐ前の方」もあります。

さらに「正面」は、「避けることなく、直接的に人・物事に向き合うさま」といった意味も持っているのです。

「正面」の使い方

「正面」は、「建物・住宅の入口(玄関)がある正式な表の面」を意味して使われています。

例えば、「ビルの正面に車をとめました」「正面玄関から来てください」などの文章で用いることができます。

「家の正面には古いお寺がありました」のように、「自分・建物から見て、まっすぐ前の方向」を意味して使うこともあります。

さらに「正面から論争する」など、「逃げずにまっすぐ向き合う」といった意味合いでも使用されます。

「正面」を使った例文

・『体育館の正面に車を回しておきました。』

・『正面玄関に鍵が掛けられていたので、裏口からその家に入りました。』

・『正面突破は非常に困難な情勢だったので、側面から奇襲する作戦を遂行することにしました。』

・『私の実家の正面には、江戸時代以前からあると伝えられている大きな池が広がっていました。』

・『正面から対決する覚悟で、対立している相手の自宅を訪問しました。』

「正面」の類語

「正面」の類語には、以下の言葉があります。

・『表口(おもてぐち)』……建物や駅の正規の玄関・入口がある表側。

・『真っ向(まっこう)』……避けることなく堂々としているさま。真ん前にあること。真正面。

・『前面(ぜんめん)』……建築物の正面。人やモノから見た前の方向。

「正面」の対義語

「正面」の対義語には、以下の言葉があります。

・『背面(はいめん)』……人・建物の正規の表の面ではない裏側の面。

・『側面(そくめん)』……多様性のある対象の持つさまざまな一面。

正面ではなくて横の面。

「前面」の意味

「前面(ぜんめん)」とは、「物事の前の方向」を意味しています。

「前面」という表現には、「玄関などが設置されている建築物の表側の面」といった意味合いもあります。

「前面」というのは、「人・建物などの前の方向」「入口・玄関などが設けられている表側」を示唆している言葉なのです。

「前面」の使い方

「前面」の言葉は、「建物(モノ)・人の前の方」を意味して使うことができます。

例えば、「彼女の前面にある広場は大勢の人たちで混雑していました」などの文章で使用されます。

また「前面」の使い方として、「建築物の入口などが設けられている表側の面」を指して使う使い方もあります。

「前面」を使った例文

・『ホテルの前面には、都会でほとんど見たことがないような雪景色が広がっていました。』

・『彼女は自分のプレゼンのアイデアが採用されるように前面に押し出していました。』

・『100メートル先にあるビルの前面に車をとめてほしいとタクシーの運転手にお願いしました。』

・『学校の建物の前面には、昭和初期につくられたとされる立派な石造りの門がありました。』

・『その険しい山を前面から登るためには、高度なロッククライミングの技術と経験が必要になります。』

「前面」の類語

「前面」の類語には、以下の言葉があります。

・『前部(ぜんぶ)』……後ろ側(後部)ではない、前のほうの部分。

・『フロント』……事物の前側・表側。物事の前面。

・『正面(しょうめん)』……建築物やモノの正式な表の面。

「前面」の対義語

「前面」の対義語には、以下の言葉があります。

・『後面(こうめん)』……建物・モノの前面ではなくて後ろ側の面。背後に当たる面。

・『後部(こうぶ)』……前側の部分ではない、物事の後ろ側の部分。

まとめ

「正面」「前面」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか? 「正面」「前面」の意味・使い方・英語表記の違いや類語・対義語を詳しく知りたい時は、この記事の内容をチェックしてみてください。