この記事では、「披瀝」【ひれき】と「披露」【ひろう】の意味や使い方を分かりやすく説明していきます。
「披瀝」とは?意味
自分が思っていることを相手に包み隠さずすべて打ち明けることを「披瀝」【ひれき】と言います。
「人の胸中を披瀝した」というように、心の中で思っていることに耳を傾けることで、今まで言えなかったことが告白しやすくなるのです。
この告白により、相手が何を考えて悩み、つらい思いをしていたのか具体的に聞き出せますので、何をどのように解決すればいい関係にできるかを考えて実行できるようになるでしょう。
「披露」とは?意味
自分が見せたいと思う得意としていることを相手にして見せることを「披露」【ひろう】と言います。
世間に発表することで得意なことは何か伝えたり、何を考えて実行したいのか具体的に伝えられる言葉です。
職場では部下が上司に意見を申し上げるとき「具体的な案を披露する」ため自分の提案を文書に書いてあらわにします。
「披瀝」と「披露」の違い
人の心情を「披瀝」と言い、心の中に溜めていた気持ちを打ち明けます。
自分がいかに信頼のおける人に思ったことが言えずにいる気持ちを伝えるとき、思い切ってすべてを話すわけです。
もう一方の「披露」は、人に自分が得意としていることをやって見せて、楽しませることを意味しています。
人を感動させたり、勇気付けるとき芸や特技をやって見せればその場の雰囲気もいいものとなり、みんなを笑顔にするわけです。
「披瀝」の例文
・『私は誠意を披瀝して好きな人の気持ちを掴んだ』
・『友達になりたいと思った人に、自分の心情を披瀝して距離を近づける』
「披露」の例文
・『舞台に上がった学級委員長は、手品を披露して会場の笑いを誘った』
・『上司に自分が長年思い描いていた計画を思い切って報告してみた』
まとめ
どちらも人に伝えるとき使う言葉ですが、心の中にある考えを人に聞いてもらうために打ち明けるか、自分が見てもらいたいものを相手に発表するという違いがあると覚えておくといいでしょう。