この記事では、「卑劣」と「下劣」の違いを分かりやすく説明していきます。
「卑劣」とは?
「卑劣」は、人間として劣っているという意味で下品だったり教養不足に能力不足などすべての面で劣るという意味です。
なので、「卑劣な手段」という言葉は、人間が考えた手段の中ですべてに劣る手段であるという意味で、下品であり、教養がないことのほか自らの能力不足を露見した手段だということになります。
だから、「卑劣な手段」という言葉について、他者が嫌悪するのは、人として劣っている手段であるということと、人がとるべき道徳すらないという方法であるがゆえです。
「下劣」とは?
「下劣」は、下品だというだけで、人間としては劣っていると言っていません。
なので、とある漫画のキャラクターに対して、「お下劣」と言っていたのは、そのキャラクターが下品であるということを丁寧に言い表していただけで、人間として劣るとは言っていなかったわけです。
だから、キャラクターとしては下品だけど、一応人間としての一応の礼儀などはわきまえているがゆえ、下品なキャラクターであるということにとどまっているのが「下劣」になります。
「卑劣」と「下劣」の違い
両者の違いは、人間として劣っているとまで言い切っているか、単に下品であるというだけであるかです。
「卑劣」は、人間として劣っていると言ってのけており、「下劣」は、単に下品だと言っていますが、人間として劣っているとは言っていません。
「卑劣」の例文
・『卑劣な手段を講じる』
・『部長の卑劣ややり口には嫌気を指す』
「下劣」の例文
・『部長は下劣ではあるが、ビジネスにおける能力は一級品だ』
・『自分は下劣ではあるが人を陥れようと考えることはまずない』
まとめ
「卑劣」については、人間として劣っているということなので、完全に相手のことを下にみているのが「卑劣」です。
逆に「下劣」は、下品だと言っていますが、相手のことを下であるとみていません。
むしろ、下品な点を除けば、自分よりもひょっとすれば能力が高いのでは?というのが「下劣」でとある警察官の漫画がまさに「下劣」なキャラクターを題材にしていて、下品なんですが、実は能力が高い警察官だったりします。