「刺繍」と「刺し子」の違いとは?分かりやすく解釈

「刺繍」と「刺し子」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「刺繍」「刺し子」の違いを分かりやすく説明していきます。

「刺繍」とは?

刺繍とは、ししゅうという読み方をすべき言葉です。

漢字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事でしょうが、尖った物でさすといった意味の刺の漢字に、模様とか文字を糸を使って縫い込むといった意味がある繍の漢字を付け足す事で成立した言葉となっています。

だからこそ刺繍は、糸を用いて布地の表面に絵や模様等を縫う事を表すのです。


「刺繍」の言葉の使い方

刺繍は、糸を使って布に様々な形象を表現する事に対して用いられる言葉となっています。

布地に一針一針で糸を縫い付けて行く事により、模様や絵柄等を描く行為に対してこの刺繍という言葉が使用されているのです。

この様にして糸を使って布に柄や絵を描く事で、基本的にデザイン性を高めるという目的があるため、刺繍は装飾的な意味合いを強く持つ言葉となります。


「刺し子」とは?

刺し子とは、さしこという読み方をする言葉です。

文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、針や棘等を用いて突きさすといった意味を持っている刺しの文字に、こどもやその仕事をする人物といった意味を有する子の文字を加える事で完成した言葉となっています。

以上の事から刺し子は、布を重ね合わせた上で細かく刺し縫いする行為を示すのです。

「刺し子」の言葉の使い方

刺し子は、布を重ねて一針抜きに細かく刺し縫いする事やその様にして縫った物に対して用いられる言葉となっています。

元々は衣類を丈夫に縫ったり長持ちさせるために使用する事が多い技法であり、剣道着や柔道着といった物はこの刺し子という縫い方を行うのが一般的です。

更に刺し子自体、針と糸があれば実行出来る技法であるため、日本全国に分布していました。

ですが出来るだけ細かく刺し縫いする事で、防寒対策にも高い効果が得られるため、特に寒い北国では重宝された縫い方と言えるのです。

「刺繍」と「刺し子」の違い

刺繍と刺し子の文字表記を並べて見比べを行えば、繍とし子という文字の違いを見付ける事が出来ます。

所が最初の文字は共に刺の漢字であり、どちらも縫う作業を表す言葉です。

そのためいざ使い分けを意識すると、どちらを使用すべきかで迷う人は特に珍しくありません。

とはいえ文字の違いがある事で、表す意味合いにも違いを発見する事が可能です。

まず刺繍は、布地の表面に模様とか絵を縫い表す事を表現した言葉となっています。

一方の刺し子は、布を重ね合わせて細かく刺し縫いする技法を示すのです。

まとめ

2つの言葉はどちらも最初に刺の漢字が使われており、共に縫うという作業に用いるべき言葉となっています。

もっとも使用されている文字に明確な違いがある事で、表す意味にも相違点を見出す事が可能です。

ちなみに刺繍は、様々な糸を駆使して布地の表面に柄や絵等を縫い付けるという装飾的な行為に使用します。

対する刺し子は、布を重ね合わせて刺し縫いを繰り返す事で、衣服等を丈夫にしたり防寒性を高めるといった技法に用いる言葉です。