「修道女」と「シスター」の違いとは?分かりやすく解釈

「修道女」と「シスター」の違い専門用語・業界用語

この記事では、「修道女」「シスター」の違いを分かりやすく説明していきます。

「修道女」とは?

「修道女」とはキリスト教の教えに従い勧告を宣誓し修道院などで同じキリスト教徒と共同生活をおくる女性です。

「修道女」はイエス・キリストに倣い未婚を貫く貞潔や私的な財産を一切持たない清貧、主やその教えに従う従順の三つについて公的に誓い、それが上長によって教会の名において受理されると共同生活の許可が出されます。

そうして誓いが受理された人たちが共同生活する場所が修道院でありそこで暮らす女性たちが「修道女」です。

共同生活の中で主に祈りを捧げたり観想することが目的であり活動になります。

そのため「修道女」は基本的に修道院から出ずにその敷地内で生活しますし、教派次第では修道院から出てはいけないと明言されていることもあり原則的に外出の自由はなく、一般人が「修道女」を目にする機会は基本的にありません。


「シスター」とは?

「シスター」とはキリスト教の協会に属している女性を指します。

「修道女」も修道会というキリスト教の教会に属しているので当然「シスター」の一員です。

しかし「シスター」が全員「修道女」というわけではありません。

修道会以外の協会に属している女性が多くキリスト教の教えに従い宣誓しているにしても、貞潔清貧従順の全てを厳格に守る盛式誓願ではなく、比較的簡略な単式誓願の形で宣誓している「シスター」が多いです。

「シスター」はキリスト教の教えに従った慈善活動であったり、教育や医療を始めとした分野での祈りが活動となります。

どこかしらの施設や敷地内でのみ暮らす生活をしているわけではないので様々な場所で活動していますし、一般人がミサ時の教会などで目にする女性も「シスター」です。


「修道女」と「シスター」の違い

「修道女」「シスター」の違いを、分かりやすく解説します。

イエス・キリストの生き方に倣う誓約を立てて修道院で共同生活をおくる女性が「修道女」で、イエス・キリストの教えに従いキリスト教の協会に属している女性が「シスター」です。

どちらも一定の宣誓はしていますが「修道女」が盛式な宣誓なのに対し「シスター」は比較的簡素な単式宣誓で済ませていることも少なからずあります。

「修道女」は修道院から出てくることは基本的にありませんが、「シスター」は属している協会の決まりや教えに従って慈善活動するために様々な場所へ出向くのも両者の違いです。

「シスター」全体の一部であり修道会という協会に属している女性達が「修道女」と言うこともできます。

まとめ

「シスター」の日本語訳が「修道女」として扱われて言語の違いだけとして扱われることが多いですが、歴史的に見て厳密に言えば「修道女」「シスター」には明確な区別があります。

教会に足を運べば「シスター」と会う機会はありますが「修道女」と会う機会はまずないでしょう。