この記事では、「素案」と「たたき台」と「草案」の違いを分かりやすく説明していきます。
「素案」とは?
「素案」は「そあん」と読みます。
意味は、「元とする案になる前の、更に大元となる考えのこと」です。
ある計画の原案となるものを出す前に、バラバラの状態でぼんやりとあれこれと考え出したもののことで、そこからひらめきや手直しを加えて原案を作り出すものです。
「素」は「ものごとを成り立たせる根本になるもの」という意味、「案」は「考えた計画・内容」という意味、「素案」で「ものごとを成り立たせる根本として考えた計画や内容」になります。
「素案」の使い方
「素案」は名詞として「素案を出す・出した」「素案がある・ない」「素案の段階」などと使われます。
基本的に、まだ形がはっきりとしていない、大元となるざっくりとした考えに使われる言葉です。
「素案」の例文
・『プレゼン資料はまだ素案段階なので、もう少し時間が必要だ』
「たたき台」とは?
「たたき台」は「たたきだい」と読みます。
意味は「批判や検討などを加えて、よりよい物を作る為の元となる考えのこと」です。
手直ししていない最初の段階として提出され、他の人達から意見を聞いたり、話し合ったりして、更に良いものに仕上げていく為に作られる物です。
「たたき台」の語源は、鍛冶屋が金属を焼いて叩く時に使う台から来ています。
焼けた金属を叩きながら、少しずつ形を整えていき、素晴らしい品物に仕上げていくことから使われる様になりました。
「たたき台」の使い方
「たたき台」は名詞・形容動詞として「たたき台だ・である」「たたき台に載せる・載せた」などと使われます。
基本的に、様々な批判や検討などを加えて、更に良い物を作る元となる考えに使われる言葉です。
「たたき台」の例文
・『企画書のたたき台として会議に提出する』
「草案」とは?
「草案」は「そうあん」と読みます。
意味は「特に規約などの文章の下書き」という意味で、決まりを制定する文章の元になるもののことです。
「草案」の「草」は、「木になる前の段階」という意味、転じて「本格的になる前段階」という意味で使われる様になりました。
「草案」の使い方
「草案」は名詞として「草案を練る・練った」「草案を考える・考えた」などと使われます。
基本的に、文章の中でも規約や規則などの下書きに使われる言葉です。
「草案」の例文
・『会社を興すにあたり、就業規則の草案を練る』
「素案」と「たたき台」と「草案」の違い
「素案」は「まだ形がはっきりとしていない、大元となるざっくりとした考え」という意味です。
「たたき台」は「様々な批判や検討などを加えて、更に良い物を作る元となる考え」という意味です。
「草案」は「文章の中でも規約や規則などの下書き」という意味です。
まとめ
今回は「素案」と「たたき台」と「草案」について紹介しました。
「素案」は「ざっくりとした考え」、「たたき台」は「色々検討を加える考え」、「草案」は「文章の下書き」と覚えておきましょう。