この記事では、「逢う」と「遭う」の違いを分かりやすく説明していきます。
「逢う」とは?
逢うとは、あうという読み方をすべき言葉です。
文字で書かれたこの言葉を見れば理解可能な事でしょうが、思いがけず出会うという意味の逢の漢字に、平仮名のうの文字を付け足す事で成立した言葉となっています。
だからこそ逢うは、人と対面するという意味を表すのです。
「逢う」の使い方
逢うは、1人の相手と対面するという意味を表現する際に使われる言葉となっています。
複数ではなく単独の、しかも親しい相手と対面する、という意味に使用される言葉です。
更に事前に計画して人と対面するという意味にも、偶然顔を合わせた際のどちらにも使う事が出来る点も理解しておきたい所だったりします。
「遭う」とは?
遭うは、あうという読み方をする言葉です。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、巡りあうとか思いがけずであうといった意味を持っている遭の漢字に、うの平仮名を加える事で完成した言葉となっています。
以上の事から遭うは、偶然ある出来事に直面する、という事を示すのです。
「遭う」の使い方
遭うは、主に嫌な出来事に出あう、という意味で用いられる言葉となっています。
シンプルに出来事という訳ではなく、本人にとって嫌な事に直面してしまう事を示す言葉である点を知っておく必要があるのです。
具体的には、被害に遭うや、事故に遭う、災難に遭う、といった使い方を良く見掛ける事が出来ます。
この様にたまたま嫌な事に巻き込まれてしまった事に対して、この遭うという言葉は積極的に使用されているのです。
そのため基本的にプラスな事柄には用いられず、ネガティブな意味合いを含んだ言葉であると把握する事が出来ます。
「逢う」と「遭う」の違い
逢うと遭うの文字表記を並べて見比べてみれば、最初の文字が逢と遭という漢字の違いがある事に気付く事が可能です。
所が2文字目は同じうの平仮名であり、読み方も同じあうである点が非常にややこしい部分となっています。
ただし最初の漢字が違う事により、表現する意味にも違いが生じているのでそこを踏まえれば無理なく使い分けを行う事が可能です。
まず逢うは、人と対面する、という意味を表す言葉となっています。
一方の逢うは、主に好ましくない出来事が降りかかる、という意味を示しているのです。
「逢う」の例文
・『私は旅行先で、たまたま現在の妻となる彼女と出逢う事が出来たのです』
「遭う」の例文
・『私が空き巣の被害に遭うなんて、これっぽっちも思っていませんでした』
まとめ
2つの言葉は共に2文字目に、うの平仮名が使われており、読み方も同じ言葉同士となっています。
もっとも最初に使用される漢字に違いがある事で、示す意味合いのニュアンスには相違点があるのです。
ちなみに逢うは、親しい人と対面する、という意味で使用される言葉となっています。
対する遭うは、特にその人にとって好ましくない出来事に直面する、という意味を示すのです。