眠りにつく前の儀式は、人によって全く違います。
周りの全ての刺激を遮断するところから始める人も、ベッドに入ったら、全身の筋肉をひとつひとつ動かして、止めることによって徐々に眠くなる人もいます。
また、目を閉じたら、自分がプロ野球の監督になったつもりで、空想上の選手たちと契約して、理想のチームを作っていくような想像の中で眠くなる人など、色々なプロセスがあります。
妄想が睡眠の引き金になる人は多いようです。
ここで使われた「妄想」とか「想像」はどのような意味でしょうか。
この記事では、「妄想」と「想像」と「創造」の違いを分かりやすく説明していきます。
「妄想」とは?
「妄想」の「妄」には「節度が無い」とか「むやみな」という意味があり、「想」は「思う」です。
2つ合わせると「むやみなことを思う」ということになります。
これは、「真実ではない事、あるいは良くない事を頭の中で思い浮かべる」と言うこともできます。
ここから転じて「実際にはありえないこと」を「妄想と呼ぶ場合もあります。
英語では「delusion」が最も近いでしょう。
「想像」とは?
「想像」とは、「像を思う」ということです。
ここで言う「像」とは「形」と言うことなので、言い方を変えると「頭の中に何かの形を思い浮かべる」と表現できます。
さらに、「あれこれ色々なことを、頭の中に思い浮かべる」と言い変えることもできます。
「思う」対象に関しては、良いものでも悪いものでもなんでも構いません。
英語でこれにあたるのは、日本語でも良く使う言葉である「imagine」です。
「創造」とは?
「創造」とは、何かを「作り出す」ことです。
これは「創」も「造」も両方とも「作る」と言う意味であるからです。
英語で言えば「create」であることからもわかるように、この言葉にはクリエイティブ、すなわちオリジナリティがあるものを作り出すと言うニュアンスがあります。
「妄想」と「想像」と「創造」の違い
この3つの言葉は、似たように感じますが、全く違います。
「妄想」と「想像」は、両方とも「頭の中で思い描く」ことですが、「妄想」が否定的なニュアンスが強いのに対して、「想像」はフラットで、内容に善悪のニュアンスは含まれません。
「想像」と「創造」は読み方は同じですが、自分の頭の中に形を作り出す「想像」と、実際にオリジナルの作品を作り出す「創造」とは対象が全く違います。
まとめ
この記事では、「妄想」と「想像」と「創造」の違いを説明してきました。
入眠の儀式として、「妄想」する人は多いと聞きます。
これは「妄想」することによって頭を限界まで回すことで、頭の休息が必要になる状況を作り出す意味があると考えている研究者もいます。
他にも「想像」や「妄想」が生活の役に立つケースもたくさんあり、それによって仕事や趣味の活動がスムーズになるとも言えます。
そういう意味では「想像」は「創造」の元であると言っても良いでしょう。