誰しも自分がやってきたことが他人や世間に認められること、評価してもらえることはこの上ない喜びです。
その結果、金銭以外のご褒美として与えられるのが「名誉」や「栄誉」や「名声」です。
この3つはどう違うのでしょうか。
この記事では、「名誉」と「栄誉」と「名声」の違いを分かりやすく説明していきます。
「名誉」とは?
「名誉」の意味を考えるには分解してみるのが一番です。
「名」とは「名監督」「名演奏」などに使われるように「偉大な」とか「とても優れた」という意味です。
「誉」とは「ほまれ」すなわち「世間で誉めたたえられる」ことです。
合わせると、「名誉」とは「とても優れていると世間で誉めたたえられる」となります。
英語では「honor」です。
「名誉会長」という使い方が特徴的です。
「栄誉」とは?
同様に、「栄誉」も分解してみましょう。
「栄」とは「繁栄」「栄華」に使われているように、「さかえる」ということです。
元々は米や麦が多い茂っている様を賛美する言葉でした。
特に、「豊かになる、地位が向上する、戦いに勝つなどでさかえる」ということを言います。
「誉」は前述の様に「世間で誉めたたえられる」ことなので、合わせると「栄えていると世間で誉めたたえられる」ことになります。
英語ではやはり「honor」です。
「国民栄誉賞」という使い方が特徴的です。
「名声」とは?
この言葉も分解してみましょう。
「名」は前述の様に「とても優れた」という意味で、「声」は文字通り聞こえてくる「声」特に「世間の声」です。
2つを合わせると「とても優れているという世間の声」となります。
英語では「fame」です。
「名声を博する」という使い方が特徴的です。
「名誉」と「栄誉」と「名声」の違い
3つとも「あの人はすごいという世間からの良い評価」であることは間違いありません。
意味としては変わりはないのですが、実際には前後の文脈やシチュエーションによって確実に使える言葉は限定されます。
それは「名誉会長」とは言っても「栄誉会長」や「名声会長」とは言わないこと、「国民栄誉賞」はあるが「国民名誉賞」や「国民名声賞」は無いというところからうかがえます。
つまり、この3つは使用法や例文で違いを捉えるしかないということになります。
まとめ
この記事では「名誉」、「栄誉」、「名声」という一般的には同じ意味である3つの言葉を解説しました。
この3つの言葉の意味の厳密な違いを定義することは困難です。
しかし、実際に使用される文脈においては多くののケースにおいて、他の言葉では置き換えが効きません。
このような言葉は他にもたくさんありますが、実はこのような言葉は意味というよりは字面とか響きによって使用方法が決まるものであると理解すれば納得できます。
今後同様な言葉を目にしたなら、一旦立ち止まって言葉を入れ替えて最適解を探すということを行なってください。
きっと何が正解なのかが分かるはずです。