皆さんは「バラス」という言葉をご存知でしょうか?この言葉は、身近に耳にする「砂利」や「砕石」などと関係のある言葉なのですが、どのような意味があるのでしょうか?
あまり聞きなれない言葉だけに気になるところなのですが、この記事では、「砂利」と「砕石」と「バラス」の違いを分かりやすく説明していきます。
「砂利」とは?
「砂利」は「じゃり」という読み方になるのですが、「岩石が砕けて角がとれて丸くなった小石」、または「その集まりのこと」を指しています。
「砂利」の例文
「砂利」の例文を見ると、以下のようなものが挙げられます。
・『子どもの頃が本当にあの砂利道を歩いて帰ってたな』
・『砂利が敷かれた庭には、草が生えてこなくなったので良かったよ』
「砕石」とは?
「砕石」は「さいせき」という読み方になりますが、「石を細かく砕くこと」、あるいは「その砕けた石」などを指しています。
「砕石」の例文
「砕石」の例文は次の通りです。
・『基礎の下には、普通、砕石や割栗石を敷いているんだよね。その上にコンクリートを敷くんだ』
・『基礎の下に砕石を敷くのは、地盤の面を安定化させることが目的なんだ』
「バラス」とは
「バラス」は正確には「バラスト」という名称で英語表記で「ballast」と書きます。
意味は「道路・線路などに敷く砂利のこと」を指していますが、「船底に積んで船を安定させるための重量物」という意味も持っています。
「船を安定させる重量物」という解釈になる「バラスト」は「船・潜水艦に積む重しのこと」ですが、空らの船は船体が水面から出すぎるため、船体が安定しない状態になってしまいます。
そのため、船の積み荷が軽すぎる時に船底やタンクに重しを入れて船体の安定を保つようにするのですが、船は、「バラスト水」と呼ばれる水や砂・砂利を積むことで安定をさせるわけです。
特に砂利はコストがリーズナブルなために重しとしての活用が多くなっています。
「バラス」の例文
「バラス」の例文は以下の通りです。
・『バラスって、バラストの略だって知ってた?』
・『バラスは今では砂利とほとんど同じ意味を持っているんだっけ?』
「砂利」と「砕石」と「バラス」の違い
ここで「砂利」と「砕石」と「バラス」の違いを見ていきましょう。
「砂利」は「岩石が砕けて角が丸くなった小石のこと」であり、「砕石」は「細かく砕かれた石」と言えます。
「バラス」は「砂利のこと」を指していますが、本来は「安定させる重し=バラスト」のことであったものが、バラストとして砂利が使われることが多くなったために、砂利を「バラス」というようになった経緯があります。
実際に「砂利」は2~5cm程度のものを言っており、本来の語源を辿ってみると、「バラス=砂利」になったことはとても興味深い点かもしれません。
まとめ
ここまで「砂利」と「砕石」と「バラス」の意味や違いを説明してきましたが、言葉の意味の理由を知ると、これもまた勉強になります。