「拝読」と「拝見」の違いとは?分かりやすく解釈

「拝読」と「拝見」の違い生活・教育

丁寧な言葉づかいを意識するときに使われる「拝読」「拝見」はどのような意味の違いがあるのでしょうか。

今回は、「拝読」「拝見」の違いについて解説します。

「拝読」とは?

「拝読」とは、「読むの謙譲語」です。


「拝読」の使い方

目上の相手に対し自分の動作をへりくだって言うときに用いる敬語が「謙譲語」です。

同じ言葉でも自分がやるのかそれとも相手がやるのか行為の主体によって用いる言葉が変わるのが日本語の敬意表現に見られる特徴です。

自分の動作に対して用いへりくだるのが「謙譲語」、相手の動作に対して用い敬意を込めるのが「尊敬語」です。

「拝読」「読む」の謙譲語であり目上の人に対し自分が文字や文章を読むことをへりくだって言うことで敬意を伝えています。

「拝読」「拝」「頭を下げて礼をすること」という意味があります。

お寺や神社などでお参りするときにする「拝む」という行為を表す言葉であり「拝読」という場合は「頭を下げて礼をして丁寧な態度で読む」という強い敬意を表します。

一般的には目上の人が書いた文字や文章を読むとき、もしくは目上の人の前で直接文字や文章を読むときに使います。

ただ読むだけでなく「謹んで読む」「ありがたい気持ちを抱きながら読む」といったような強い敬意の気持ちが込められています。


「拝見」とは?

「拝見」とは、「見るの謙譲語」です。

「拝見」の使い方

目上の人の前でものを見たり目上の人が作り上げた作品を見たりする時に使われる「見る」の謙譲語が「拝見」です。

相手に対して敬意をこめた敬語であり対象となる人物が自分よりも上の立場にある敬意を払うべき相手のときに用います。

王族や貴族、上司や先輩などの他にも顧客や取引相手なども敬意を示すべき存在なので「見る」動作をあらわす言葉として「拝見」が使われます。

本来はかなり敬意の強い表現ですが一般的に使われていることからそれほど敬意をこめない用法やあえて相応しくない場で使うことで皮肉めいた意味を込める用法なども見られます。

「拝読」と「拝見」の違い

「拝読」「拝見」の違いは「文字」です。

「拝読」は読むの謙譲語なので文字や文章などを読む場合のみに使います。

手紙や文書、メモ書きや書籍など文字で書かれていて読み取ることが重要なものを読むことに敬意を込めて表現するときのみに使う表現であり文字や文章以外に対して使うのは間違いです。

「拝見」は見るの謙譲語なので目で見てわかる視覚的な物全般に対して使えます。

絵やイラストを見ることのほか映画やポスターなど作品として完成しているものを鑑賞する意味でも使います。

開封前の封書など内容がわからないものをチェックする場合も「拝見」という言葉が使われますが、封書の中身は文書である可能性が高い場合は封を切る前に「拝読」という表現を用いても間違いではありません。

「拝読」の例文

・『女子に手渡された資料を拝読する』
・『お客様から頂いたお礼状を拝読する』

「拝見」の例文

・『上司秘蔵の骨董品を拝見する』
・『試写会で新作映画を拝見する』

まとめ

「拝読」「拝見」は表す動作が異なる別の敬語です。

ビジネスの世界では多用されている言葉なのでただし意味を知り使いこなせるようになりましょう。