「真摯」と「実直」と「誠実」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「真摯」と「実直」と「誠実」の違いとは?生活・教育

人の性格や態度を表現する時に使われる、「真摯」「実直」「誠実」という3つの言葉。

似たような印象を受けるこれらの言葉には違いがあるのでしょうか。

また、違いがあるとすればどこが違うのでしょうか。

この記事では、「真摯」「実直」「誠実」の違いを分かりやすく説明していきます。

「真摯」とは?

「真摯」「しんし」と読み、真面目でひたむきな様子や態度という意味です。

普段使いの言葉というよりは、ビジネスの場面や改まった場面、また、厳粛な場面で使われることの多い言葉です。

例えば、上司に叱責を受けた場面で、「真摯に受け止めます」という使い方をしたり、他人を評価する時に、「あの人はいつも真摯に対応してくれる」という使い方をします。

主観的にも客観的にも使われる言葉で、使う場面は限定されるものの、汎用性の高い言葉であるともいえます。


「真摯」の例文

・『いつも真摯に対応してくれる〇〇さんは、とても好感が持てる』
・『申し訳ありません、真摯に受け止め、今後の行動を改めます』
・『上司に叱責を受けてから、〇〇さんはとても真摯に物事に取り組んでいる、反省したのだろう』


「実直」とは?

「実直」「じっちょく」と読みます。

誠実で正直なさま、または、律儀なことを表しています。

「謹厳実直」ということわざがありますが、これは、慎み深くまじめであることを意味しています。

「謹厳」という言葉も真面目さを表す言葉なので、その言葉と組み合わされている点で、どれほど真面目かがわかることわざです。

ですが、真面目で正直過ぎるが故に、マイナスイメージに捉えられる場面もあります。

「実直」の例文

・『〇〇さんは、謹厳実直を絵に描いたような人だ』 ・『実直な性格があだとなった、〇〇さんは社長の前で余計なことを言った』

「誠実」とは

「誠実」「せいじつ」と読み、他人や仕事に対する姿勢が真面目で、心がこもっていることを意味しています。

人に寄り添った行動をしたり、思いやりのある性格を表す言葉です。

また、普段使いでも改まった場面でも使える、汎用性の高い言葉でもあります。

「誠実」の例文

・『彼はとても誠実な男だ、結婚を許してもいいだろう』 ・『〇〇さんはいつも誰に対しても親切だ、誠実な性格がうかがえる』

「真摯」と「実直」と「誠実」の違い

3つの言葉とも、真面目さを表す似たような言葉です。

ですが、細かな違いがあります。

「真摯」は、改まった場面で使われ、性格というよりは人の「言動」に対して使われることが多い言葉です。

一方「実直」は、人の「性格」に対して使われる場面が多く、また、時にはマイナスイメージに捉えられることもあるということ。

「誠実」は、「性格」「言動」どちらに対しても使われる言葉で、使う場面を選ばない言葉です。

また、「真摯」は主観的に使われることもありますが、「実直」「誠実」は客観的に使われることが多く、自分のことを「実直です」「誠実です」とはなかなか言いません。

まとめ

「真摯」「実直」「誠実」の細かな違い。

使う場面や、どのようなことに対して使うかに違いがありました。

これら3つの言葉を上手に使い分けて、「真摯」「実直」「誠実」に、日々の生活を過ごしていきたいものです。