「絶叫」と「叫声」は双方とも「声」に関する言葉ですが、それぞれ意味に違いはあるのでしょうか。
この記事では、「絶叫」と「叫声」の違いを分かりやすく説明していきます。
「絶叫」とは?
「絶叫」は「ぜっきょう」と読む言葉で、「出せる限りの大声を出して叫ぶこと」または上記のような声を意味します。
漢字の「絶」には「絶つ」「絶える」「きわめて」といった意味があり、「叫」には「大声をあげる」「叫ぶ」という意味が含まれています。
「叫声」とは?
「叫声」は、「叫ぶ」「大きな声をあげる」ことを表す「叫」と、「人の声」や「音」「響き」などの意を示す「声」が組み合わさった熟語で、「きょうせい」または「おらびごえ」と読みます。
「叫声(きょうせい)」は「叫び声」を意味し、「叫声(おらびごえ)」は「激しく叫んだり、泣き罵ったりする声」「わめくような大きな声」を意味します。
「絶叫」と「叫声」の違い
「絶叫」も「叫声」も「大きな声を上げること」や「叫ぶ声」といった意味合いを持つ点はほぼ共通していますが、次のような違いがあります。
「絶叫」は「最大限の大声を出して叫ぶこと」という意味があります。
一方、「叫声」については「きょうせい」と「おらびごえ」の二つの読み方があり、読み方によって意味が異なります。
「きょうせい」と読む場合は「叫び声」を意味し、「おらびごえ」と読む場合は「激しく叫ぶ声」や「わめくような大きな声」という意味になります。
いずれの意味も、「力の限りを尽くして大声で叫ぶ」という意味合いが強い「絶叫」に比べると、声量がやや少ない印象が感じられます。
「絶叫」の例文
「絶叫」は「絶叫する」「絶叫した」のように用いるのが一般的です。
なお、遊園地などで猛スピードや急降下等によってスリルや恐怖感が体験できる乗り物のことを「絶叫マシーン」と呼びます。
・『彼女は恐怖のあまり絶叫した』
・『絶叫マシーンが苦手だが、スリルを求めて乗ってしまう』
「叫声」の例文
「叫声」は「叫声がひびく」や「叫声をあげる」のように使用されます。
・『深夜の街に女性の叫声がひびいた』
・『感情が高ぶった彼は叫声をあげた』
まとめ
「絶叫」は「可能な限りの大声を出して叫ぶこと」を示します。
「叫声」は読み方が二つあり、「叫声(きょうせい)」と読む場合は「叫び声」を示し、「叫声(おらびごえ)」と読む場合は「激しく叫ぶ声やわめくような大きな声」を示します。
ぜひ言葉の違いを認識する参考にしてください。