「噴飯もの」と「腹立たしい」の違い

この記事では、「噴飯もの」と「腹立たしい」の違いを分かりやすく説明していきます。

「噴飯もの」と「腹立たしい」の違い
1. 「噴飯もの」と「腹立たしい」の使い方の違い
2. 「噴飯もの」と「腹立たしい」の英語表記の違い
「噴飯もの」の意味
「腹立たしい」の意味
まとめ

「噴飯もの」と「腹立たしい」の違い

「噴飯もの」と「腹立たしい」の違いについて紹介します。

「噴飯もの」と「腹立たしい」の使い方の違い

「噴飯もの」は、「あまりの可笑しさに、思わず笑ってしまうこと」に使われます。

相手の滑稽さに耐えきれずに噴出してしまう様子です。

「腹立たしい」は、「怒りを覚えてしゃくにさわること」に使われます。

相手に対して怒り、不快に思う様子です。

「噴飯もの」と「腹立たしい」の英語表記の違い

「噴飯もの」の英語表現は以下の2つです。

1つ目は「burst out laughing」で、「いきなり爆笑する」というニュアンスです。

“I burst out laughing when I saw his funny face.”

(彼のおかしな顔を見て噴飯してしまった)

2つ目は「LOL」で、「laugh out loud(大声で笑う)」の略語です。

ネット上でのチャットやメッセージなどで良く使われます。

「腹立たしい」の英語表現は以下の2つです。

1つ目は「obscene」で、「不適切な」「不愉快な」「許しがたい」という意味があります。

“It sounds so obscene.”

(それは何とも腹立たしいことだ)

2つ目は「upset」で、本来「ひっくり返す」という意味ですが、日常会話では「動揺する」「イラッとする」という意味で非常によく使われる言葉です。

“His attitude makes me upset.

(彼の態度に腹立たしく思う)

「噴飯もの」の意味

「噴飯もの」は「ふんぱんもの」と読み、意味は以下の2つです。

1つ目は「ご飯を食べている時でも我慢できずにふき出してしまうほど、おかしくてたまらないこと」という意味です。

食事している時のマナーに厳しい人でも思わずふいてしまうほど笑えることを表します。

2つ目は上記からン転じて「ばかげている、みっともないなどで、物笑いのタネになる様なこと」という意味です。

おもしろい、愉快というよりも、バカバカしくて笑いたくなることを表します。

「噴飯もの」の使い方

「噴飯もの」は、「おもしろくてつい笑い出してしまうこと」に使われます。

ただし、現代では「噴飯もの」を「不快で怒りを感じること」という意味で使う人もいますが、これは誤用です。

人気アニメなどで怒りのあまりに「ちゃぶ台返し」などが流行ったことから誤解される様になったと思われますが、正しくは「ばかばかしいほど面白くてついふき出してしまう」という意味で使います。

「噴飯もの」を使った例文

・『彼のあまりにもくだらない言い訳は噴飯ものだった』
・『歓送迎会での彼の一発芸は噴飯ものだった』
・『あのバンドのボーカルはド下手で噴飯ものだ』
・『オンライン会議で部長の画面がフリーズして噴飯ものだった』
・『会食した議員の釈明が噴飯ものだった』

「噴飯もの」の類語

「笑止千万(しょうしせんばん)」
「ばかばかしくて笑いが止まらないこと」という意味の四字熟語です。

「笑止」は「笑いが止まらないこと」、「千万」は「程度が甚だしいこと」という意味です。

「ちゃんちゃらおかしい」
あまりに馬鹿げていて思わず笑ってしまう様子を言います。

「噴飯もの」の対義語

「洒落にならない(しゃれにならない)」
冗談などで軽く受け流せないことを言います。

「腹立たしい」の意味

「腹立たしい」は「はらだたしい」と読みます。

意味は「怒りを感じたり、しゃくにさわること」です。

「腹立たしい」は慣用句で、「腹」は腹部のことではなく「心や気持ち」のことです。

昔はあらゆる感情は腹に湧くものと考えられていた為であり、他にも「腹黒い」「腹を割る」「腹をくくる」などの表現があります。

「立つ」は「激昂する」という意味があることから、「腹が立つ」で「腹の中にある気持ちが激しくなる」という意味になります。