この記事では、「きっぱり」と「断固」と「断然 」の違いを分かりやすく説明していきます。
正しい意味を理解して、語彙を増やしていきましょう。
「きっぱり」とは?
「きっぱり」は、相手に遠慮をせずに固い決意ではっきりと物事を行う様子を指します。
「きっぱり」の類語として、明言する、断言する、言い放つなどが挙げられます。
言動だけではなく、態度や行為にも用いることができる言葉のため、幅広く使える言葉です。
「きっぱり」の例文
・『彼女のことはきっぱりと諦めます』
・『仕事とプライベートの時間をきっぱり割り切ります』
・『彼女はきっぱりと答えました』
「断固」とは?
「断固」とは、周囲の状況や意見に左右されない様子、また、態度がはっきりしている様子を指す言葉です。
副詞としても用いることができ、同じ意味で活用できます。
「断固」の「断」は切り離す、断つという意味のほかに決定するという意味を持ちます。
そのため、固い意志で物事を断つ、または決断を下す意志の固さを表します。
「断固」の例文
・『この件については断固として反対します』
・『断固拒否する』
・『断固としてこの計画を遂行しなければなりません』
「断然」とは
「断然」とは、不利・誘惑などの悪条件があっても最後まで押し切って物事を行う様子を指します。
副詞としても活用することができ、その際は程度が他から誰が見ても段違いでかけ離れている様子の際に用いることができます。
また、「断然」の後ろに打消しの言葉を置くことで、強い否定を表すことができます。
「断然」の「然」には、そのとおり、そのままという意味があります。
また、他の漢字と合わさり状態を表す語を形成します。
「断然」の意味のとおり、強く物事を進めるときに用いることで、より意味合いを強調することができます。
「断然」の例文
・『上層部はなぜ断然たる業務改善を行わないのだろうか」』
・『私は断然認めません』
・『このグループの中では断然彼がトップです』
・『ラーメンとパスタなら断然ラーメンが好きです』
「きっぱり」と「断固」と「断然」の違い
それぞれの言葉に共通しているのは強い意志があるということです。
その中で「きっぱり」は幅広く使える言葉であり、自分や相手に対して態度が強い印象を与えます。
また、「断固」は何があっても揺るがない意志や様子に対して用います。
否定の言葉と併せて使うことで、より意味を強めて言い切ることができます。
「断然」は物事を最後まで貫き通して行う様子や、程度を超えて優れていることを表す際に使うことが多いです。
現在は副詞用法で使われることが多く、あるものを比較して「断然〇〇がいい」などのポジティブな内容に使うこともできます。
まとめ
ビジネスシーンやかしこまった場では、その人の意志の強さや態度をはっきりと示すことができます。
ただし、場合によっては受け手の方が言葉をきつく感じてしまうこともあるため、使う際は気を付けましょう。