日本には様々なことわざがありますが、文字通りの意味で使われていないことも多いです。
そのためことわざを英語に直すためには、元の意味をきちんと理解しておかなくてはいけません。
今回は「触らぬ神に祟りなし」ということわざを、英語ではどのように表現するのか考えてみましょう。
「触らぬ神に祟りなし」の日本語での解釈
「物事に関わり合わなければ、災いを招くこともない」という意味です。
あるいは「下手に手出しするよりも、関わらない方が良い」という言い方もできます。
似た意味の言葉には「君子危うきに近寄らず」があります。
気をつけるべきは「神」「祟り」というのは比喩であるということです。
そのため、英語に直す際もこうした表現を入れる必要はありません。
あくまで意味に則って英文を作りましょう。
「触らぬ神に祟りなし」の英語とは?
「Let sleeping dogs lie. 」「Don’t ask for trouble. 」
実は英語にも似た意味のフレーズがいくつかあります。
日本では比喩表現として「神」が使われていますが、英語では「犬(dogs)」が使われています。
それでは、実際の使い方を詳しく確認しましょう。
「触らぬ神に祟りなし」を使った英語の例文(使用例)
・『Let sleeping dogs lie. 』
(直訳:眠っている犬を寝かせておきなさい)
こちらはほとんど元のことわざと同じ形です。
英語では「祟りなし」に当たる部分は省かれていますが、眠っている犬を起こすと吠えたり噛んだりするだろう、ということは想像ができます。
そのため「眠っている犬を(そのまま)寝かせておけば、吠えられたり噛まれたりすることはない」=「物事に関わり合わなければ、災いを招くこともない」と言い換えられます。
・『Don’t ask for trouble. 』
(直訳:トラブルを求めてはいけない)
「ask for ?」で「?を求める」という意味です。
「触らぬ神に祟りなし」にも「面倒なことに余計な手を出してはいけない」という意味合いがあるので、例えば厄介ごとに首を突っ込もうとしている人に対する場面などで、同じように使うことができます。
・『If it isn’t broken, don’t fix it. 』
(直訳:もしそれが壊れていないのならば、それを直してはいけない)
「下手に手出ししない方が良い」という意味で、「触らぬ神に祟りなし」と近いフレーズです。
下手に手を出すと結局壊れてしまう、というニュアンスが込められた言葉です。
まとめ
「触らぬ神に祟りなし」ということわざについて、英語で表現する際のフレーズを紹介しました。
英語でも似た意味のフレーズがいくつかあり、日常会話でも使われています。
ただ、それぞれのフレーズによって少し特徴が異なるので、同じ「触らぬ神に祟りなし」ということわざでも、場面によって使い分けられると良いでしょう。