この記事では、「境遇」と「環境」の違いを分かりやすく説明していきます。
「境遇」とは?
その人が置かれた、家庭環境・経済状態・人間関係などの状況を表す言葉を指します。
「境遇」は、その人の意志とは無関係に定められた状況であり、その人が選択したり、働きかけて変えることが不可能である状況を表わします。
例えば、「恵まれた境遇で育った」、「不遇な境遇にある」などのように使われます。
「境遇」の類語には、「身の上」、「境涯」、「立場」などがあります。
「環境」とは?
まわりを取り巻く周囲の状態や世界を表す言葉を指します。
「環境」は、人間あるいは生物を取り囲み、相互に関係し合って直接・間接に影響を与える外界です。
例えば、「自然環境」、「社会環境」、「学習環境」などのように使われます。
「環境」の表わす状況は、さまざまであり、その人の意志や行動によって変化したり、変えることが可能だったりする場合もあります。
「環境」の類語には、「周囲」、「背景」、「風土」などがあります。
「境遇」と「環境」の違い
「境遇」と「環境」の違いを、分かりやすく解説します。
「境遇」と「環境」は、どちらもその人を取り巻く状況を表す言葉であることに変わりはありませんが、「境遇」はその人の身に起こることや、その人の立場を表し、「環境」はその人の外にあることや、その人の影響を受けるものを指すという違いがあります。
「境遇」の例文
・『彼は貧しい境遇で育ったが、努力して大学に入った』
・『人の境遇を見下すのは良くない』
「環境」の例文
・『学校は子供たちの成長に影響する重要な環境である』
・『彼は豊かな環境で育ち、自然を愛する心を持っていた』
まとめ
「境遇」と「環境」は似ているようで違う言葉です。
一般的に、「境遇」は人の置かれた家庭や経済、人間関係などの状況を指し、「環境」は人だけでなく自然や社会などの周囲の状態を指します。
