物事には勝者と敗者がいますが、いつの世も、また、世界どこにでも『負け犬の遠吠え』という物は存在しています。
日本語ではなじみ深いですが、英語ではどうなのでしょうか。
使用例と共に見てみましょう。
「負け犬の遠吠え」の日本語での解釈
勝負に負けてしまい、勝者にいちゃもんをつけて負け惜しみを言う事を『負け犬の遠吠え』と日本語では言います。
尻尾を巻いて逃げた犬が遠く安全な場所からキャンキャンと吠えるところから来ています。
「負け犬の遠吠え」の英語とは
実は面白いことに英語でもこの表現は存在しており、2つご紹介します。
『Sour grapes』
一つは『Sour grapes』です。
これはとても面白い寓話があり、高い所に実っているおいしそうな葡萄を見た狐が食べようと果敢に挑戦します。
しかしいくらやっても取る事が出来ず、とうとう諦めて『ふん。どうせあれは酸っぱい葡萄に決まっているさ。』と捨て台詞を吐いたことから来ています。
日本語にはななかなかない表現ではないでしょうか。
『Loser』
もう一つは面白いことに、英語でも犬を『Loser』(負け犬)として表現するという日本語との共通点があります。
面白いのは『Barking like Chihuahua. 』(チワワの様に吠える)と言って嘲笑します。
チワワはメキシコ原産の小さな犬で、かわいい外見とは裏腹にキャンキャンとやかましく吠えることで有名です。
アメリカでも小さい犬はよく吠えるというイメージを持っているのは人類がある程度共通したイメージを動物に持っていることの面白い文化的側面ではないでしょうか。
『負け犬の遠吠え』を使った英語の例文(使用例)
・『That is sour grapes. 』(それは負け惜しみさ※これは誰かが負け惜しみを言った場合に言うことわざ的な表現です。よく使われる表現です。ドラマなどでもよく出てきますので一度注意してご覧になってみて下さい。) ・『You are barking like a Chihuahua. 』(チワワみたいにキャンキャン吠えている。※誰かがまくしたてる様に負け惜しみを言った時に笑いながら言い返す場合が多い言葉です。
『You are like a little Chihuahua. 』(まるで小さなチワワみたい。)の様にして使う場合もあります。単に『Dog』としても使われています。
・『He warns to take us to court, but it is only the grumbling of a loser. 』(彼は裁判に連れて行くと警告していたが、ただの負け犬の遠吠えだ。※『Grumble』で『ぶつぶつ不平を言う』という意味の単語です。これは前2つの表現よりも更に直接的なもので、明らかな敵意と蔑みを返していることがわかる表現です。)
まとめ
如何でしょうか。
『The grumbling of a loser』や『Chihuahua』、『Dog』はニュアンスからなんとなく理解が出来るかと思いますが、『Sour grapes』(酸っぱい葡萄)は日本語にはない表現ではないでしょうか。
これ以外にも英語ならではのアッと驚く面白い表現がありますので、是非イデオムを確認してみて下さい。