『前奏曲』という意味で『プレリュード』という言葉は聞いたことがある方も多いと思います。
ゲームやアニメなどでもカタカナで使われるので以外にも馴染みのある言葉です。
しかしながら『Omen』という言葉はなかなか聞きなれないのではありませんでしょうか。
実は驚くべきことにこの2つの単語の意味は『兆し』や『前兆』のことなのはあまり知られていません。
果たしてどの場合に『Omen』を使い、どの様な時に『Prelude』を使うのか… この記事では「Omen」と「Prelude」の違いを分かりやすく説明していきます。
「Omen」とは?
この単語を聞いた時に真っ先に不吉なイメージを感じた方はホラー映画の見過ぎです。
しかし実はあの映画の題名は本来の意味に近い使われ方をしており、頭にイメージを定着するのにはとても便利です。
前置きが長くなりましたが、厳密な意味は『いいこと悪いことに関わらず何かしらが怒る兆し』という意味になります。
使われ方は『This is an omen of good result. 』(これは良い結果の兆しだ。)という形ですが、英語圏でも実は某ホラー映画のイメージがあまりも強くネガティブな兆しという意味で使われることが多くなった様子です。
例えば『Calm weather with dark clouds was an omen of a severe storm. 』(黒雲がある静かな天気は暴風雨の兆しである。)という形で何かしらの不吉なことを表すケースによく使われます。
「Prelude」とは?
一方『Prelude』は『何かしら大切な事柄に対する前置き』という意味の単語です。
言語学的にも『Pre』(前に)と『Lude』(演奏する)が一緒になってできている単語で、先ほどの『Omen』の様に『良し悪し』の兆しというよりはもっと大きな枠でくくられていることがわかります。
例えば『Christmas day is a prelude to the closing of the year. 』(クリスマスは年の終わりの前置きです。)や『This project will be a prelude to our great business success. 』(このプロジェクトは我々の事業成功の兆しだ。)などが主な使われ方です。
もちろん『前奏曲』という意味で詩的な使われ方もできる単語です。
また、この単語は『動詞』としても意味を持ち、『前置きをする』やそのまま『~を前奏曲として演奏する』という使われ方もされます。
「Closure」と「Close」の違い
この2つの単語は『善悪の兆し』か『何か大きなことが起きる兆し、もしくは前置き』かで使い分けることができます。
『Omen』にももちろん動詞としての使われ方はありますが、『Prelude』よりは使われるケースは少なく、もっぱら名詞として使われる場合が多い単語です。
まとめ
如何でしたでしょうか。
聞き覚えのある『Prelude』に対して、あまり馴染みのない『Omen』でした。
『Omen』の様に映画や小説などの作品が発端で意味を変える単語というのは他にも存在しており、例えば『Jaws』(ジョーズ)が代表的です。
もともとの『顎』という意味が、人食い鮫の恐ろしい顎を連想させて『Jaws = 人食い鮫』という意味を持つ様になりました。
日本語にもこの様なケースが存在していますが言語が変化することの出来る生きたものである面白さなのかもしれません。