この記事では、「もじる」と「まねる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「もじる」とは?
「もじる」とは有名な文章や詩を改変して違う表現にすることです。
聞けばあの文章や詩歌を改変したのだとわかる程度に元の特徴を残しつつ、一部を言い換えて違う表現へと変えます。
文学の分野におけるパロディの一種と言えるでしょう。
漢字では捩ると書き、その文字通り有名な作品にねじりを加えて違うものにするということから来ています。
「まねる」とは?
「まねる」とはすでにある作品を模倣することです。
漢字では真似ると書き、文字通り元々あるものの真似をすることを指します。
文芸作品以外の芸術でも使われる言葉ですし、物だけでなく行動についても使われる言葉です。
苦手な部分など一部分だけ他の作品を真似してごまかすこともあれば、全体を真似してオリジナリティのほぼ無い作品を作ることも含まれます。
「もじる」と「まねる」の違い
「もじる」と「まねる」の違いを、分かりやすく解説します。
有名な文芸作品の一部を言い換えた作品を作ることが「もじる」で、すでにある作品を模倣して作品を作ることが「まねる」です。
「もじる」は文字による表現でしか使われませんが、「まねる」は様々な作品に対して使われます。
また「もじる」はそれを見る人が元の作品を知っていてこそ楽しめるものとして作られますが、「まねる」は元の作品が知られているかどうかを問いません。
「もじる」の例文
・『短歌を社会風刺の形にもじる』
・『有名映画のタイトルをもじる方がインパクトはある』
「まねる」の例文
・『練習のためには先人をまねるのが一番だ』
・『いいネタが浮かばないから有名な作品をまねる』
まとめ
元になったネタを意図的にいじって改変した、文字や文章による作品が「もじる」で、元ネタの作品を真似した作品が「まねる」です。
「もじる」は元ネタありきで見る側にとっても元ネタがわかるほうが面白い作品ですが、「まねる」はそういった面白さを求めてではなく、単純に質のいい作品を作るために、質のいい作品を模倣しています。