この記事では、「フェードアウト」と「フェーズアウト」の違いを分かりやすく説明していきます。
「フェードアウト」と「フェーズアウト」の違い
「フェードアウト」と「フェーズアウト」の違いについて紹介します。
「フェードアウト」と「フェーズアウト」の使い方の違い
「フェードアウト」は、「画像や音などが次第に消えていくこと」に使われます。
ものごとが変化する様子を表す言葉です。
「フェーズアウト」は、「段階的に廃止していくこと」に使われます。
政策や決まりなど、人を管理することを少しずつなくしていくことを表す言葉です。
「フェードアウト」と「フェーズアウト」の英語表記の違い
「フェードアウト」は英語由来の言葉で、日常的には以下の2つの表現があります。
1つ目はそのまま英語として「fade out」で、「映像や記憶などが徐々に消えていく」というニュアンスです。
“My memory of childhood is fading out.”
(子供の頃の記憶がフェードアウトしていく)
2つ目は「fade away」で、「fade out」と似ていますが、「関係を次第に弱めていく」というニュアンスです。
“You tend to fade our relationship away.”
(あなたは私達の関係をフェードアウトするつもりでしょう)
「フェーズアウト」の英語表現はそのまま「phase out」になります。
“The Governor of Tokyo will phase out lockdown by next month.”
(東京都知事はロックダウンを来月までにフェーズアウトするつもりだ)
「フェードアウト」の意味
「フェードアウト」では、「画像や音などが、少しずつ消えていき、最後に全てなくなること」という意味です。
最初は普通に見えたり聞こえたりしていたものが、段々弱くなり、最後には全く消えてしまうことを言います。
「フェードアウト」は英語の「fade out」が日本語化した言葉で、人により「フェイドアウト」と表記することもあります。
「フェードアウト」の使い方
「フェードアウト」は、「少しずつ消えていき、最後に完全に消えること」に使われます。
「フェードアウトする・した」と使われることが多く、演劇や舞台などで、場面が少しずつ暗くなっていき、最後に真っ暗になる時や、楽曲の最後で段々と音が弱くなって終わる時などに使われます。
また、ネットスラングとしてグループチャットしていた時に、いつの間にか誰かが抜けていた時などにも使われることがあります。
「フェードアウト」を使った例文
・『彼は二次会に行く途中でいつの間にかフェードアウトしていた』
・『ギターソロからフェードアウトしていくのがカッコイイ』
・『パソコンの調子が悪く、とうとう画面がフェードアウトした』
・『面倒臭い依頼だからこのままフェードアウトさせてしまおう』
・『プレゼンでスライドがフェードアウトしていく効果が素晴らしかった』
「フェードアウト」の類語
「自然消滅(しぜんしょうめつ)」
あるものや人の関係などが、徐々に途絶えて行く様子を言います。
「立ち消える(たちきえる)」
ものごとがいつの間にかなくなってしまうことを言います。
「フェードアウト」の対義語
「フェードイン」
音や画像などが、何もなかった状態から少しずつ表れて、最後にはっきりとすることを言います。
「フェーズアウト」の意味
「フェーズアウト」は「段階的に廃止すること」という意味です。
ある時点で一気に終りにするのではなく、徐々に終わらせていくことを言います。
政策や計画、決まりなど、人を管理するものに対して使われる言葉です。
「フェーズアウト」の使い方
「フェーズアウト」は英語由来の言葉で「段階的に廃止すること」に使われます。
「フェーズアウトさせる・させた」など、他動詞として使われることが多くなります。
主にビジネスや政治などで、決まっていることを少しずつなくしていく時に使われる言葉です。
「フェーズアウト」を使った例文
・『レンタルショップがCD部門をフェーズアウトさせるらしい』
・『コンビニが24時間営業を来年までにフェーズアウトさせるそうだ』
・『経営の見直しにより、従来のサービスをフェーズアウトさせている』
・『今の政策をフェーズアウトさせた後に、悪い政策を導入されそうだ』
・『ビジネスが軌道に乗ったので、プロジェクトチームをフェーズアウトさせていく』
「フェーズアウト」の類語
「小刻みに消える(こきざみにきえる)」
少しずつに分かれてなくなっていくことを言います。
「フェーズアウト」の対義語
「フェーズイン」
段階的に導入することを言います。
まとめ
今回は「フェードアウト」と「フェーズアウト」について紹介しました。
「フェードアウト」は「次第に消えていくこと」、「フェーズアウト」は「段階的に廃止すること」と覚えておきましょう。