この記事では、「歯牙にもかけない」と「歯牙にもかけられない」の違いを分かりやすく説明していきます。
「歯牙にもかけない」とは?
「歯牙にもかけない」の「歯牙」には、歯と牙以外に言葉や口先といった意味があります。
このような意味を持つ「歯牙」を用いた言葉「歯牙にもかけない」は問題にしない、無視して相手にすることはない、といった意味になります。
言葉や口先といった意味を持つ「歯牙」から口にするほどでもないといった意味になり、この意味が転じて、問題にしない、無視して相手にすることはない、といった意味として用いられるようになりました。
他の言葉で言い換えると、気にかけない、なんとも思わないといった意味を持つ「眼中にない」。
少しの関心も示さないことを意味する「目もくれない」。
全く相手にすることなく話を取り合おうともしないことを意味する「取り付く島もない」などになります。
「歯牙にもかけられない」とは?
「歯牙にもかけられない」といった言葉はありません。
「かけられない」は「かける」の未然形と打消の助動詞「ない」が付いた形になります。
例えば、「迷惑をかけられない」や「出かけられない」「話しかけられない」などといった形で用いる言葉になります。
「歯牙にもかけられない」は「歯牙にもかけない」が誤って広まった言葉になります。
「歯牙にもかけない」と「歯牙にもかけられない」の違い
「歯牙にもかけない」と「歯牙にもかけられない」の違いを、分かりやすく解説します。
「歯牙にもかけない」の意味は問題にしない、無視して相手にすることはないです。
一方、「歯牙にもかけられない」といった言葉は存在せず、「歯牙にもかけない」の誤用になります。
「歯牙にもかけない」の例文
・『同期が上司のアドバイスを歯牙にもかけない態度で仕事を進め驚いた』
・『悪口を言われても、歯牙にもかけない彼女は本当に強い』
「歯牙にもかけられない」の例文
・『歯牙にもかけられないといった言葉はありません』
・『歯牙にもかけられないと先輩に話すと、正解は歯牙にもかけないだと訂正されました』
まとめ
以上のことから、「歯牙にもかけられない」は誤用のため注意が必要です。