『気が付く』という動詞を調べると英語はさまざまな単語が出てきます。
日本語としても中級クラスの言葉ですが、英語にすると少し聞き覚えの無いものが多い為、使うのが苦手な方は多いのではないでしょうか? 『Recognize』と『Realize』もまさにその仲間で、違いが分かりにくい英語の代表ですが、一度理解すれば、頭に残ることは間違いないのでここでしっかりと覚えてしまいましょう。
この記事では“Recognize”と“Realize”の違いを分かりやすく説明していきます。
「Recognize」とは?
一言で説明をすると『一度知っていることを再び思い出すかの様にして気付く』です。
なんだかわかりにくいかもしれません。
もう少し詳しく見てみましょう。
まず語源は『Re』(再び)と『Cognize』(認知する)が一緒になり、『改めて認知する。』つまり『思い出したかのように気付く』という意味になります。
行動学や心理学がお好きな方は『認知行動学』という意識や意志がどの様に我々の行動に影響を及ぼすかを研究する学問があります。
この英単語は『Cognitive ethology』と言いますが、頭の『Cognitive』が正に『認知する』の形容詞になっています。
代表的な例文だと『Do you recognize me?』(私がだれか分かりますか?= 昔お会いしてますが気付いて頂けましたか?)があります。
また、『I recognize that movie but I cannot remember the name of it…』で『その映画は見た覚えがあるのですが、タイトルを思い出せないです…』という使われ方をします。
「Realize」とは?
一方『Realize』はどうでしょうか。
これは『はっきりと頭の中で理解してよくわかる』という意味です。
少しこれもややこしいですがもう少し詳しく見てみましょう。
言語上の成り立ちは『Real』(現実)と『Ize』(~にする)が一緒になっている動詞です。
つまり、『~が頭の中ではっきりと現実の様に浮かぶので理解できる』という意味になります。
『今まで知らなかったが、様々なことを組み合わせると答えが出るので気が付く』という理解でも問題ありません。
例えば『I did not realize how good this meal was. 』(こんなにも素晴らしい料理だとは気が付きませんでした。)があります。
これはもともと知らなかったか、もしくは悪いイメージを持っていたが実際に経験して美味しいことを頭の中で理解したという意味で『Realize』を使っています。
『I realized very quickly that this project was not going to be easy. 』(このプロジェクトは簡単にはいかないと早い段階で気が付いた。)という文で見ると、現在の状況はプロジェクトが上手く行っていないだろうということが分かります。
そして、『私』はプロジェクトスタート時に既に様々な状況を頭で再現して『うまくいかないかもしれない。』と『気付いた』という意味になります。
つまり、事実などを組み合わせて一つの自分なりの答えを頭で理解することを『Realize』と言っても間違いはありません。
「Recognize」と「Realize」の違い
この2つの違いは『もう一度思い出したように気が付く』か『事実などを組み合わせて頭で気が付く』かで区別することができます。
全く知らなかったことに気が付いたら『Realize』で知っていた事を再び思い出したら『Recognize』と覚えて頂いてもいいと思います。
まとめ
如何でしたでしょうか。
やや中級者向けの英語ですが、イメージは単語を分解するととても分かりやすいのではないでしょうか。
少し脱線しますが、この二つの単語は『イギリス英語』が存在しています。
スペルで最後の部分『ize』が『ise』になるのが英語の本場であるイギリスで使われています。
しかし最近ではだんだんとアメリカ英語が浸透していると言いますのでどちらでも通じます。
これ以外にもアメリカとイギリスでスペルが違う単語がありますので是非探してみて下さい。