この記事では、「槍玉に挙げる」と「袋叩き」の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「槍玉に挙げる」とは?
多くの人から選んでは集中して1人を攻めるという意味で使うのが「槍玉に挙げる」【やりだまにあげる】です。
元々は槍の先で人を刺しては高く突き上げて、自分がやりたいように扱うといった意味で使われています。
このような意味から、非難される中心となる者を指す言葉です。
例えば、仕事で愚かな判断したため、周囲に迷惑をかけた社員が大勢から非難される様を表します。
「袋叩き」とは?
大勢で1人を囲んで打ったり蹴るといった暴行を加えることを「袋叩き」【ふくろだたき】といいます。
まったく無抵抗な者を袋の中に入れるように取り囲んでは蹴ったり、顔を殴るという暴行して弱らせるのです。
使い方は「袋叩きに遭う」といって、一人が多くの人に激しい暴行を受ける様子を表します。
「連れ戻されて袋叩きにされる」といえば、一度逃げたのに相手の怒りが収まらないので、連れ戻しては暴行するという意味がある言葉です。
「槍玉に挙げる」と「袋叩き」の違い
ここでは「槍玉に挙げる」と「袋叩き」の違いを、分かりやすく解説します。
大勢の中より選ばれた者が周囲から非難されることを「槍玉を挙げる」といい、このような意味から思いのままに扱われてしまうという意味で使われています。
槍を思うように扱うところから、自ら操ってしまうという意味で使う言葉です。
もう一方の「袋叩き」は1人を寄ってたかって大勢が暴行するという状況であり、暴力を振るう行為が強く出ています。
「槍玉に挙げる」の例文
・『権力者は自らの罪を部下に押し付けて、槍玉に挙げて欲求を満たす』
・『市民は市長に空き家問題を槍玉に挙げて解決しようとした』
「袋叩き」の例文
・『強盗が捕まり、騙された高齢者の家族に袋叩きにされた』
・『税金を無駄に使っている大統領が国民から袋叩きに遭った』
まとめ
暴力的な内容を含む言葉ではありますが、どのような場面で使えば状況をうまく伝えられるか目を向けてみるといいでしょう。