「持っている」という意味の英単語は“have”です。
「食べる」という意味で使われることもありますが、これらはどちらも動詞として使われている場合です。
実は“have”には助動詞の役割もあり、「have+動詞の過去分詞形」で現在完了の意味を表すことができます。
ですが、このとき“have”を使うのか、それとも“had”なのか…という点がややこしいところです。
この記事では、“had”と“have”の違いを分かりやすく説明していきます。
「had」とは?
“had”は動詞・助動詞“have”の過去形、あるいは過去分詞形です。
そのため動詞“had”は「〜を持っていた」「〜を食べた」などの意味になります。
一方、助動詞“had”は「had+動詞の過去分詞形」の形で過去完了の文を作ります。
過去完了の文は、視点を過去に置く必要があり、「過去の時点で継続していた/完了していた/経験していた」ということを表します。
「had」の使い方
A. I had many books. (私はたくさんの本を持っていた)
B. She had been in Kyoto for three years when I met her. (私が彼女に会った時、彼女は京都に3年間住んでいた)
Aは動詞“have”の過去形です。
単に過去の事実である「持っていた」という内容を表しています。
Bは助動詞“have”の過去形ですが、“had been”の形で過去完了の文を作っています。
「私が彼女に会った時」という過去の時間に視点を置き、その時点まで継続していたことを表しているのです。
「have」とは?
動詞としては上述の通り「持っている」「食べる」という意味を持っています。
助動詞“have”は現在完了の文を作り、「現在まで継続している/現在の時点で完了している/現在までに経験している」という大きく分けて3種類の表現ができます。
「have」の使い方
A. I’m having dinner. (私は夕食をとっているところだ)
B. She has already finished her homework. (彼女はとっくに宿題を終わらせている)
Aの文は進行形になっていますが、動詞「have」として使われています。
ここでは「食べる」の意味です。
Bの文は三人称単数現在形の「has」に動詞の過去分詞形“finished”が付き、「(現在の時点で)完了している」という意味を表しています。
「have/has+過去分詞形」の場合、視点は現在になります。
「had」と「have」の違い
1言で違いを表すのであれば、過去形・過去分詞形が“had”、現在形が“have”です。
動詞として使う際は“had”を「〜した」と訳せば問題ありません。
ただ、助動詞として使う際は、完了形の文になります。
この場合は過去時点での話なのか、それとも現在の話なのか…という視点から、“had”と“have”を使い分けましょう。
まとめ
“had”と“have”の違いについて解説しました。
動詞の場合は、過去形かどうかを考えれば使い分けられます。
助動詞の場合、ポイントは「いつの時点での話か」という点です。
よく見極めて、正しい語を選択してください。