「感想」と「考え」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「感想」と「考え」の違い生活・教育

この記事では、「感想」「考え」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「感想」と「考え」の違い

「感想(かんそう)」とは、何らかの物事について心に感じて思うことです。

「想(そう)」は、おもうとも読み、かんがえやおもい、思想を表しています。

本の感想文では、何を感じたのかを説明する力が求められるのと同時に客観的に自分を見つめることで感性を養うことが目的と成っています。

「考え」とは、頭の中で考えることです。

考えた結果出てきた結論や判断、予測、決意などを含みます。

状況によっては意見と置き換えられます。

主にレポートで求められるのは、感想ではなく考えのことで、実験をした結果、事実とそれに対する意見を明確にすることが目的と成っています。

「感想」は、何らかの物事について心に感じて思うことなのに対し、「考え」は、思考そのものや、考えた結果出てきた結論、判断、予測、決意などのことという違いがあります。


「感想」と「考え」の使い方の違い

「感想」は、桜の木の花が咲いているのを見て春が来るのを感じるという視覚的なものや鈴虫の泣き声を聞いて夏の終わりを感じるという聴覚的なもの、火山岩を触ってごつごつしていてとがっているという触覚的なもの、ステーキを食べて肉汁が多くて美味しいという味覚的なもの、花の香りで心が安らぐという嗅覚的なものがあります。

五感から得た情報から自分がどのように感じたかを表現するのに使われます。

「感想」は、何らかの物事に対して見たり聞いたりしたものを個々のイメージを表現したものに成るため、他者に対して共感や反発などを得る様な感性に従った独自のものになります。

五感に関する感じ方は人それぞれですが、五感や感情などの共通認識を使って、美味しいやまずい、好き、嫌いなどのわかりやすい表現を伴って他者に伝わるようにする必要があります。

「考え」は、「感想」を出力するまでの過程に含まれるものですが、「感想」以外の様々な思考動作にも含まれるものになります。

例えば、桜の木の花はどうして咲くのだろう?といった疑問を経て、温度が関係しているのか、日照時間が関係しているのか、といった仮説を経てることも「考え」の一部です。

大雨が降ったら崖が崩れるかもしれないから避難しようという予測と判断、大学に合格するために勉強を頑張ろうという決意も「考え」となります。

例外として、試験の問題などで○○を参考にして考えを述べなさいとされている場合には、「感想」ではなく、課題を前提とした意見を求められていることになるので注意が必要です。

「感想」が求められている場合には、明記されていますし、大学などの高度な問題になると個人の感想が求められることが無くなる傾向にあります。

「感想」は、五感を通じて得た情報を五感や感情に関連した表現を伴って使われるのに対し、「考え」は、頭の中の考え全般に対して使われるという違いがあります。


「感想」と「考え」の英語表記の違い

「感想」の英語表記には、“thought”“feeling”“sentiment”“impression”“view”などが考えられます。

英語には、感想を直接表現する方法がないので、状況によって使い分ける必要があります。

“thought”は、“think”の過去形、過去分詞系で、考えること、思考、考え、見解、意図、などの意味があり、語られる内容によって感想となります。

“feeling”は、感覚、触覚、知覚、感情、意見などの意味があり、感想となります。

“sentiment”は、感情、情緒、情操、愛着などによる観賞、所感、感想などの意味があります。

“impression”は、印象、感銘、気持ち、効果、影響、感想などの意味があり、漠然とした感想といった使われ方になります。

“view”は、見ること、一見、視界、視力、光景、景色、意見、物の見方、考えなどの意味があります。

「考え」の英語表記には、“think”“idea”“notion”“persuasion”“opinion”などが考えられます。

英語には、考えを直接表現する方法が無いので、状況によって使い分ける必要があります。

“thought”“sentiment”“view”は、状況によって考えと翻訳される場合もあります。

“think”は、思う、みなす、考えるなどの意味があります。

“idea”は、心の中の考え、思いつき、着想、考え方、思想、意見、見解などの意味があります。

“notion”は、観念、考え、意見、理解、きまぐれなどの意味があります。

“persuasion”は、説得、説得力、信念、意見、考えなどの意味があります。

“opinion”は、意見、見解、持論、一般的な考え、世論、評価、専門家の意見などの意味があります。

「感想」と「考え」を使った例文

・『下記の中から一冊選んで感想文を提出しなさい』
・『新曲の感想は、リズミカルでテンポが速く爽快な曲でした』
・『語彙力がなくて感想が言えません』
・『自分の将来について考えが甘すぎた』
・『彼はしっかりとした考え方が出来る人です』
・『新曲を買うかどうか考えています』

「感想」の類語

類語には、感触、感情、印象、心証があります。

感触とは、五感で受ける刺激に触れて感じることです。

感情とは、気持ちのことで、好き、嫌い、恐怖、怒り、楽しいなどのことです。

印象とは、簡単に忘れられないような心に残る感じのことです。

心証とは、心に受ける印象のことです。

「感情」の対義語

対義語には理性があります。

理性とは、物事の道理を考える能力のことです。

「考え」の類語

類語には、概念、観念、意見、主観、見解、主張などがあります。

概念とは、物事の概括的な意味内容のことです。

観念とは、物事に対して持っている考えのことです。

意見とは、ある問題に対する考えのことです。

主観とは、その人の持っているものの見方のことです。

見解とは、物事に対する考え方や価値判断のことです。

主張とは、自分の意見や持論を他の人に認めさせるために強く言い張ることです。

まとめ

「感想」「考え」について説明しました。

「感想」は、何らかの物事について心に感じて思うことなのに対し、「考え」は、思考そのものや、考えた結果出てきた結論、判断、予測、決意などのことという違いがあります。

「感想」は、五感を通じて得た情報を五感や感情に関連した表現を伴って使われるのに対し、「考え」は、頭の中の考え全般に対して使われるという違いがあります。