ある人物に関する話題の中で、「こんな逸話があります」という枕詞を使ってその人物のエピソードを紹介する場合があります。
ここで使われる「逸話」とは一体どういう話で、「伝説」とは何が違うのでしょうか。
そして英語で同じ内容の話をしたければ、どう表現すれば良いのでしょうか。
この記事では、「逸話」と「伝説」の英語の違いを分かりやすく説明していきます。
「逸話」の英語
そもそも「逸話」とは、「ある人物(あるいは物事)に関するあまり知られていない話」を指します。
「逸」という字からイメージされるように、「世間から逸した話=世の中の人があまり知らない話」ということです。
これを英語にすると「anecdote」になります。
あまり頻繁に聞く単語ではありませんが、「逸話」という訳がぴったりはまる名詞です。
実際の使い方を見てみましょう。
「逸話」の英語の使い方
A. He told an anecdote. (彼は1つの逸話を話した) B. There is an anecdote about her marriage. (彼女の結婚には逸話がある) Aのように「逸話を話す」と言いたいときは「tell」、あるいは「relate」がよく使われます。
どちらかというと「relate」の方が書き言葉です。
Bのように「?についての逸話」と伝えたい場合は「about」を使って表現することができます。
加算名詞なので冠詞が付いていることも確認してください。
「伝説」の英語
「伝説」は「人物や自然現象に関する異常体験が、事実として伝わったもの」という意味になります。
実際のところは「逸話」より信憑性が劣るものが多いです。
英語にするときは「legend」が使われます。
日本語でも「彼はレジェンドだ」などと使いますが、英語でも「伝説、伝説的人物」という意味の名詞です。
また、「tradition」も「伝統、伝説、言い伝え」などの意味を持ちます。
「伝説」の英語の使い方
A. He is a legend in this area. (彼はこの地域の伝説的人物だ) B. According to the legend, he lived to be 150 years old. (伝説によると、彼は150歳まで生きた) Aの文は人物に対する使い方です。
「legend person」などと言う必要がなく、「legend」だけで十分です。
Bのように「伝説によると」と言うときは「according to」を使うと便利です。
「都市伝説」なら「urban legend」など、「legend」の前に言葉を入れることもできます。
「逸話」と「伝説」の英語の違い
「伝説」に相当する「legend」は日本語でもよく聞くことがあります。
一方で「逸話」に当たる「anecode」はなじみが薄いですが、全く別の単語なので、混同しないようにしましょう。
世間であまり知られていない話だと伝えたければ「anecode」、ずっと言い伝えられてきた異常体験を言いたければ「legend」を使ってください。
まとめ
今回は「逸話」と「伝説」に当たる英語の違いを考察しました。
日本語では線引きがはっきりしづらい言葉ですが、英語でははっきり分かれます。
どちらに当たる話なのか考え、単語を選んでいきましょう。