この記事では、「同棲」と「同居」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
同棲と同居の違い
どちらも一緒に住むことを意味しています。
違いは住む人同士の関係です。
「同棲」の場合は、特にまだ結婚していない男女が共に同じ家に住んで暮らすことを意味しています。
この男女というのは、友達関係ではなく、正式には婚約をしていないけれど、付き合っているような関係です。
シェアハウスで複数人の男女が共に暮らすことは、一般的には「同居」が使われることの方が多いです。
「同居」の場合は、一つの家に血縁関係があるもの、またはそうでないものが一緒に住むことという意味があります。
家族とは夫婦とその血縁関係の人たちのことなので、家族以外の人とは、友達、家政婦さん、仕事関係の人など直接血縁開関係のない人です。
「同棲」は婚姻関係ではないけれど、付き合っているような特別な関係の男女が同じ家に住むこと、「同居」は夫婦やその子どもなど血縁関係のもの同士、または血縁関係でない人が一緒に住むことです。
「同居」の中の一つの形が「同棲」といえます。
同棲と同居の使い方の違い
「同棲」は、正式には婚姻を結んでいない男女の組が一緒に住むことに使います。
日本で夫婦というと、婚姻関係にある男女の組のことを指しています。
男女の組でも婚姻関係を結んでいるときは「同棲」とはいいません。
また、男性同士のカップル、女性同士の夫婦のカップルも、正式に婚姻を結んでいないような場合は「同棲」ということができます。
「同棲」は「同居」の一つの形なので、「同居」は婚姻関係の有無にかかわらず使うことができますが、正式に婚姻届けを出していないような関係の場合は「同棲」が使われることが一般的です。
「同居」は、家族が一つの家に一緒に住むこと、または家族以外の人が一緒に住むことです。
姉と弟、兄と妹などの組み合わせも男女の組ですが、家族なので「同居」を使います。
同棲と同居の英語表記の違い
「同棲」は英語では“cohabitation”と表記します。
「同棲する」と動詞にする場合は“Live together ”です。
「同居」は英語では“Live together ”と表記します。
“Live together ”は一緒に住むという意味があります。
“Live together ”では、「同棲」なのか「同居」なのかわかりにくいときには、“cohabit ”という言葉があります。
“cohabit ”は動詞で、同棲するという意味があります。
同棲の意味
「同棲」には、同じ家に一緒に住むことで、特に夫婦ではない男女のカップルのことについてさしています。
「同」は、ともに、いっしょにという意味がある漢字で、「棲」は、すむ、すみか、すまうという意味がある漢字です。
同棲の使い方
「同棲」は、正式に婚姻届けを出していない男女が一緒に住むときに使う言葉です。
特別な機会にしか使われない言葉ではなく、日常生活で使われます。
同棲を使った例文
・『彼氏と同棲する』
・『親が同棲を許してくれない』
・『同棲をはじめて5年になる』
・『恋人に同棲を断られてしまった』
・『俺の家で同棲しないか』
同棲の類語
「同棲」の類語は「同居」です。
関連する語には、「雑居」があります。
「雑居」とは、一つの家にいくつもの家族が住むこと、一つの部屋に何人もが住むことです。
同棲の対義語
「同棲」の対義語はありません。
対義語に近い言葉には「別居」があります。
別居は夫婦などが別れた暮らすことで、「同棲」は夫婦にはなっていないので、正確には対義語ではありません。
同居の意味
「同居」は、血縁関係にあるものが一緒に住むこと、または血縁関係でないものが一緒に住むことです。
「居」という漢字には、すむ、すむところ、いるという意味があります。
同居の使い方
誰かと一緒に住んでいるとき、これから住むときに使う言葉です。
一緒に住む人は、夫婦、その子ども、祖父母、いとこ、おじ、おば、友達、兄弟同士などさまざまです。
同居を使った例文
・『親と同居している』
・『兄と同居する』
・『我が家には叔父が同居している』
・『核家族化が進み、祖父母と同居する家族が少ない』
・『新しくやってきた猫と古くからいる猫がうまく同居できるか心配』
同居の類語
「同居」の類語は「同棲」です。
類語ではありませんが、関連する語に「雑居」があります。
同居の対義語
「同居」の対義語は「別居」です。
「別居」とは、夫婦や家族などが別れて住むことです。
婚姻関係にある男女が別々の家に住むことについて特に「別居」といいます。
「別居」というと夫婦の危機のように受け取られることがありますが、単身赴任で「別居」することもあります。
まとめ
「同棲」と「同居」は、一つの家に一緒に住むことという点では意味が同じです。
しかし、「同居」の方は家族やそれ以外の人などもっと広い範囲のことに使われており、「同棲」はその中の一つの形といえます。