この記事では、「生き生き」と「活き活き」の違いを分かりやすく説明していきます。
「生き生き」と「活き活き」の違い
「生き生き」と「活き活き」の違いについて紹介します。
「生き生き」と「活き活き」の使い方の違い
「生き生き」は、「生物が生命力に満ちあふれる様子」に使います。
表情や態度、雰囲気など、感覚的な面がメインになります。
「活き活き」は、「生き物に勢いのある様子」に使います。
実際に目の前で動き回っている様子がメインになります。
「生き生き」と「活き活き」の英語表記の違い
「生き生き」の英語表現は「lively」で、「生命力のある」というニュアンスです。
“You are so lively since you have been assiged a new task.”
(あなたは新しい職務の担当になってから生き生きとしているよ)
「活き活き」の英語表現は「full of energy」で、「エネルギーに満ちあふれている」というニュアンスです。
“She looks always so full of energy.”
(彼女はいつも活き活きとして見える)
「生き生き」の意味
「生き生き」は「いきいき」と読み、以下の2つの意味があります。
1つ目は「新鮮で生気があり、みずみずしい様子」という意味です。
強い生命力があり、はつらつと輝いていることを表します。
2つ目は「活気にあふれて勢いの良い様子」という意味です。
こちらは見た目にも元気が良く、活発に行動していることを表します。
辞書では「生き生き」も、後で紹介する「活き活き」も同じ意味とされていますが、日常では明確に使い分けられています。
「生き生き」は、「生命力」を表す言葉で、「生き物が伸びやかに生命を維持している様子」の意味で使われることが多くなります。
「生」は、「草木が発芽して育っていく様子」から作られた象形文字で、人間や動物、植物などに生気を感じられることを表す言葉です。
「生き生き」の使い方
「生き生き」は、「新鮮で生気がある様子」に使われる言葉です。
植物に対して使う場合には「みずみずしく伸びやかな様子」で、人間に対して使われる時には「表情が明かるい」「ポジティブ」「楽しそう」など、相手から受ける感覚的なイメージで使われます。
「生き生き」を使った例文
・『動物園に行った時に、子供達が生き生きと目を輝かせて見入っていた』
・『彼はアイドルを語る時には生き生きとしている』
・『彼女は仕事でトラブルがあると何故か生き生きとしている様に見える』
・『朝顔のつるが生き生きと成長している』
・『この絵画には人物の生き生きとした表情が描かれている』
「生き生き」の類語
・「健康的(けんこうてき)」
心身共に問題がなく、元気に見えることを言います。
・「フレッシュ」
新鮮でみずみずしい様子を言います。
「生き生き」の対義語
・「げんなり」「疲れて気力がなくなる様子」「呆れたり嫌になったりして気力がなくなる様子」という意味です。
「活き活き」の意味
「活き活き」も「いきいき」と読みます。
意味は「生き生き」と同じですが、こちらの場合は「活気に満ちあふれて勢いよく行動している様子」という意味で使われることが多くなります。
目の前で実際に人や動物が、明るく、活発に行動している様子で、精神的に健康なだけではなく、肉体的にも元気な様子が含まれています。
「活」は「水が勢いよく流れる様子」を表す言葉で、「活動」「活躍」など、人や動物が元気よく動き回っている様子に使われています。
「活き活き」の使い方
「活き活き」は、「人や動物が、元気で勢いよく行動している様子」に使われます。
実際に目の前で行動していてる状態で、誰から見ても「元気なこと」が分かる状態です。
ただし、「活き」は常用漢字ではない為に、教科書や新聞、公用文では「生き生き」が使われています。
常用漢字とは「一般の人が社会生活で使う頻度が高いと思われる漢字」として国が定めたものです。
「活き活き」を使った例文
・『水族館では大水槽のなかで大きな魚が活き活きと泳いでいる』
・『年末の市場は早朝から活き活きとしている』
・『今年最後の試合で彼は活き活きとプレイしていた』
・『彼は営業に変わってから活き活きと働いている』
・『アイドルのコンサートで彼女は活き活きと応援している』
「活き活き」の類語
・「バイタリティあふれる」
体力・気力共に十分で行動できることを言います。
・「精力的(せいりょくてき)」
気力、体力に富み、活動的な様子のことです。
「活き活き」の対義語
・「ぐったり」
疲れたり弱ったりして、力が抜けてしまっている様子のことを言います。
まとめ
今回は「生き生き」と「活き活き」について紹介しました。
「生き生き」は「生物が生命力に満ちあふれる様子」、「活き活き」は「人や動物が、元気で勢いよく行動している様子」と覚えておきましょう。