「一線を画す」と「一線を引く」の違いとは?分かりやすく解釈

「一線を画す」と「一線を引く」の違い生活・教育

この記事では、「一線を画す」「一線を引く」の違いを分かりやすく説明していきます。

「一線を画す」とは?

「一線を画す」「いっせんをかくす」と読み、意味は以下の通りです。

1つ目は「境界線をはっきりさせる」という意味で、2つの物の境目が明らかに分かる状態にすることです。

2つ目は「ある事柄に区切りをつける」という意味で、つながっているものに分け目を入れてそれぞれのまとまりずつに分けることです。

3つ目は「2つのものを区別する」という意味で、それとこれとは違うものだとして扱うことです。

上記に共通するのは「はっきり分ける」という意味です。


「一線を画す」の使い方

「一線を画す」は、慣用句として「一線を画す・画した」「一線を画す存在」などと使われます。

基本的に、あるものと境界線をはっきりさせることや、ものごとに区別をつけることに使われる言葉で、人やものごとなどに幅広く使われます。


「一線を引く」とは?

「一線を引く」「いっせんをひく」と読み、意味は以下の通りです。

1つ目は「人間関係においおて、自分の領域と他人の領域をはっきりさせること」という意味で、相手の支配が及ぶ範囲と、自分で自由にできる範囲を分けることです。

2つ目は上記から転じて、「相手にこれ以上立ち入られたくないとして、距離を取ることやけん制すること」という意味で、人間関係において相手を遠ざけることです。

上記に共通するのは「人間関係にけじめをつける」という意味です。

「一線を引く」の使い方

「一線を引く」は慣用句として「一線を引く・引いた」「一線を引いて付き合う」などと使われます。

基本的に、人と自分の領域をはっきりさせることや、これ以上人を立ち入らせない様に距離を取ることを表し、人に対して使われる言葉です。

因みに、似た様な表現に「第一線を退く」があり、「重要な立場から身を引く」という意味がありますが、意味を混同して使われることが多く、注意が必要です。

「一線を画す」と「一線を引く」の違い

「一線を画す」「あるものと境界線をはっきりさせること」「ものごとに区別をつけること」という意味で、人やものごとなどに幅広く使われます。

「一線を引く」「人と自分の領域をはっきりさせること」「これ以上人を立ち入らせない様に距離を取ること」という意味で、人に対して使われます。

「一線を画す」の例文

・『従来モデルとは一線を画した性能を持つ製品だ』
・『素人の作品とは一線を画したプロの作品』
・『外のバンドとは一線を画した演奏テクニックのバンドだ』
・『他のホテルとは一線を画したサービスを誇っている』

「一線を引く」の例文

・『彼女は噂好きなので一線を引いている』
・『彼女持ちなので異性とは一線を引いて付き合う』
・『宗教関係の人とは一線を引く』
・『義両親とは一線を引いた付き合いをする』

まとめ

今回は「一線を画す」「一線を引く」について紹介しました。

「一線を画す」「はっきり区別をつける」「一線を引く」「相手と距離を取る」と覚えておきましょう。