「試験」と「実験」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「試験」と「実験」の違い生活・教育

この記事では、「試験」「実験」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「試験」と「実験」の違い

「試験」には、2つの意味があります。

1つめは、ある物事の性能や性質などを確かめること、検査をすることです。

もう一つは、入学や採用などのために、ある問題を解かせたり、実技をさせたりして、能力や知識などをはかることです。

「実験」にも、2つの意味があります。

1つめは、ある理論や仮説が正しいのか判断するために、実際にやってみることです。

もう一つは、実際に経験することです。

確かめる、調べるという意味では共通していますが、何を調べるのかという点が異なります。

「試験」は、ある物事の性能や性質、入学や入社を希望するものの能力や知識などを確かめています。

一方「実験」は、ある理論や仮説で考えられていることが、正しいのか確かめています。


「試験」と「実験」の使い方の違い

性能や性質を調べることには「試験」を使用します。

水の中に重金属や農薬などが含まれていないか調べたいです。

それを調べることを「試験」といいます。

ある事柄の理論や仮説が正しいのか調べることには「実験」を使用します。

かぼちゃは重たいので、水に入れたら沈みそうです。

しかし、地上に実ものは水に浮くといわれています。

それが本当なのか実際にやってみることが「実験」です。

こういった、理論や仮説が正しいのか、実際にやって確かめることに使用します。


「試験」と「実験」の英語表記の違い

「試験」は英語で、人の知能などを調べる意味では“examination”“exam”、性能や性質を調べる意味では“experiment”“test”と表現をします。

「実験」は英語で“experimentation”“test”と表現をします。

「試験」の意味

「試験」には、2つの意味があります。

1つめは、ある物事の性能や性質を調べて確かめること、検査をすることです。

耐震性の高い家を作りたいと考えて、試行錯誤をして耐震性が高いと思われる家が完成しました。

しかし、実際に地震にあってみないと本当に耐震性が高いのかわかりません。

そこで、地震にあったときのような状態を作り出して、耐震性が高いのか調べて確かめてみます。

このようなことが「試験」です。

もう一つの意味は、入学・採用などで採否を決めるために、問題を解かせたり、実際にやらせたりして、能力や知識を確かめることです。

大学に入りたい人は、テストを受けます。

このテストは「大学入試試験」といわれています。

「試験」の使い方

ある物事の性能や性質を調べて確かめることには、「飛行試験」「耐火性を試験する」のように使用します。

この意味では、人には使わないことが一般的です。

入学や採用を決めるために、能力や知性を判断することには、「入試試験」のように使用をします。

学校の期末テストなどでも、実際に問題を解かせたりして、能力や知識をはかっていますが、採否を決めるものではないので、「試験」とはいいません。

「試験」を使った例文

・『試験結果が自宅に届いた』
・『新開発した車の試験を行う』
・『明日の試験のための準備をする』
・『試験的に運行をはじめる』

「試験」の類語

「テスト」「試問」が類語です。

「テスト」とは、学力や知能をはかること、性能や性質を調べることです。

「試問」には、学力や知能の程度を問題を出して調べるという意味があります。

「試験」の対義語

対義語はありません。

「実験」の意味

「実験」には、2つの意味があります。

1つめは、ある理論や仮説が正しいのか、実際にやってみて確かめることです。

コスタリカのコーヒー栽培や牧牛に長く使用された後に放置された土地は、外来の牧草が茂り、もともとの熱帯雨林の生育を妨げられているそうです。

コーヒーパルプが森林再生に役立つかもしれないと考えた人がいて、実際にコーヒーパルプを土地に使用してみました。

これは、仮説が正しいのか確かめていることで「実験」といえます。

実際にやってみて、森林の再生に役立ちそうなことがわかったそうです。

もう一つの意味は、実際に経験してみることです。

コーヒーにはカフェインが含まれており、夜に飲むと眠れなくなるといわれています。

実際に自分が夜にコーヒーを飲んでみるのは、自分が経験してみるということで「実験」といえます。

「実験」の使い方

理論や仮説が正しいのか、実際にやって確かめることに使用をします。

「科学実験」のような使われ方もします。

「実験」を使った例文

・『マウスを使って実験をする』
・『失敗してもあきらめずに実験を繰り返す』
・『実験の結果を報告する』
・『実験には莫大な費用がかかる』

「実験」の類語

「試す」が類語です。

物事の真偽や、うまくいくかどうかを確認するという意味があります。

「実験」の対義語

仮に立てられる説で、本当か調べられていない意味で「仮説」が対義語です。

まとめ

似たような意味を持っている言葉ですが、「試験」は性能や性質、能力や知識などを確かめること、「実験」は仮説や理論を確かめることで、意味が違います。