たまに見聞きすることのある「お釈迦様」や「ブッダ」、「大仏」ですが、何か違いはあるのでしょうか?
この記事では、「お釈迦様」と「ブッダ」と「大仏」の意味や違いについて分かりやすく説明していきます。
「お釈迦様(おしゃかさま)」とは?
「お釈迦様」とは、仏教の開祖とされる実在した人物です。
今より約2500年前頃の4月8日に、現在のネパール南部タライ平原にある「ルンビニ」と呼ばれる小さな村で誕生したと云われています。
「お釈迦様」の本名は「ゴータマ・シッダールタ/ゴウタマ・シッダールタ(複数表記あり)」とされています。
姓の「ゴータマ」には「最上の牛」、名の「シッダールタ」には「目的を達成する人」という意味が込められているようです。
しかし、「シッダールタ」に関しては、あまりにも辻褄が合いすぎているため、後世に付けられたものという説があります。
「お釈迦様」という呼び名は、出身部族のシャーキヤ族、並びにシャーキア国の王子であったことに由来する説が有力とされているようです。
「シャーキヤ」を音写したものが「釈迦」となり、「シャーキヤ族の聖者」を意味する尊称「シャーキヤムニ」を音写したものが「釈迦牟尼(しゃかむに)」となりました。
そして、「釈迦牟尼」が略され「釈迦」、「お釈迦様」と呼ばれるようになります。
「お釈迦様」は29歳で出家した後、修行や苦行、瞑想を経て35歳で「悟り」を開きました。
「悟り」を開いた後、「お釈迦様」は共に修行をした5人に教えを解き、5人は後に「お釈迦様」の弟子になります。
これが「仏教」の始まりと云われています。
「ブッダ」とは?
「ブッダ」とは、悟りの最高位である「仏の悟りを開いた人」を意味し、「仏(ほとけ)」とも称されます。
語源はサンスクリット語で「目覚めた人」や「真理を悟った人」などを意味する“buddha”(=ブッダ)であり、“buddha”が中国へ伝えられた際に音写され「仏陀」になったとされています。
「お釈迦様」と「ブッダ」の違い
「ブッダ」はもともとインドの宗教では、優れた修行者や聖者を指して用いられていました。
そのため、「お釈迦様」も数いる「ブッダ」と呼ばれる人たちのうちの1人とする解釈があります。
一方、「仏教」においては、「ブッダ」は「お釈迦様」のみで、「お釈迦様」の死後から現在に至るまで他の「ブッダ」は現れていないとされています。
そのため、「お釈迦様」の尊称として「ブッダ(=仏陀)」や、「ゴーダマ・ブッダ」と呼ばれる例があるようです。
「大仏」とは?
「大仏」とは、文字通り「大きな仏像」を指す言葉です。
一般的に高さが1丈6尺(約4. 85m)より大きい仏像を指して用いられます。
1丈6尺については、「お釈迦様」の背丈が由来とする説や、仏などが化身として現世に現れる背丈が由来とする説があるようです。
まとめ
・「お釈迦様」とは、仏教の開祖とされる実在した人物です。
・「ブッダ」とは、もともと「仏の悟りを開いた人」を意味しますが、「仏教」では「お釈迦様」1人を指し、尊称としても用いられています。
・「大仏」とは、高さが1丈6尺(約4. 85m)より大きい仏像を指します。