この記事では「昔話」「童話」「おとぎ話」の言葉の意味や違い、使い方を分かりやすく解説していきます。
「昔話」とは?
「昔話」は「むかしばなし」と読みます。
「昔」という字には「遠く過ぎ去った時代」や「長い年月をへた以前」といった意味があります。
そして「話」という字は「ものがたり」「語られる内容」「物語のすじ」という意味をもっています。
「昔」と「話」から構成される「昔話」は、「昔のことの話」「昔語り」という意味や、「むかしむかしなどの言葉で語り始めて、子供などに語り聞かせる空想的な物語」といった意味合いもあります。
「昔話」の例文
・『お祖母さんの昔話は耳にたこができるほど聞かされた』
・『酒でも飲みながら、昔話に花を咲かせるとするか』
・『酒場で会うと色々な昔話をしてくれる』
「童話」とは?
「童話」は「どうわ」と読みます。
「童」には「小さい子ども」や「わらべ」といった意味があります。
そして「話」は前述したとおり「ものがたり」などの意味を持っています。
「童」と「話」の漢字から成る「童話」とはは、「童心を基調として児童のために作られた物語」のことをいいます。
「童話」の例文
・『この童話は七歳の子が読むのに十分やさしい』
・『わたしが子供の頃に読んでいた絵本や童話』
・『童話だけどこれは面白かったわ』
「おとぎ話」とは?
「おとぎ話」は漢字で表すと「御伽話」、もしくは「御伽噺」となります。
「伽」という一文字には、「退屈をなぐさめるために話し相手をすること」という意味があります。
「おとぎ話」とは「子供に語って聞かせるための昔話や童話の類」のことです。
また「、空想的で現実離れした話」の比喩にも用いられます。
「おとぎ話」の例文
・『おとぎ話が終わるか終わらないかのうちに子供が寝てしまった』
・『山田さんがその心ひかれるおとぎ話をやさしい日本語に翻訳した』
・『子供の頃、母はよく私におとぎ話を聞かせてくれた』
「昔話」「童話」「おとぎ話」それぞれの違い
用語の意味はお分かりいただけたでしょうか? 「昔話」には、昔から語り継がれてきた話という意味があります。
語り継がれてきた話なので、作者が誰かはわかりません。
また「昔話」には個人的な過去の話などの意味もあります。
「童話」は子供が読むことを前提に作られた物語です。
作られた物語なので、当然作者は存在します。
「おとぎ話」とは子供に語って聞かせるための昔話や童話のことです。
「おとぎ話」の中には語り継がれてきた「昔話」も、そして創作である「童話」も含まれます。
まとめ
以上が「昔話」「童話」「おとぎ話」それぞれの言葉の違いでした。
「昔話」は語り継がれてきた話、「童話」は子供のために作られた物語、そして「おとぎ話」の子供に語って聞かせるための物語で「昔話」や「童話」も含まれるという事がわかりました。