私たちがお店で何かを契約したとき、お店のひとから「こちら粗品ですが」とお礼の品を貰うことがあります。
文字だけ見ると粗い品なのでよくないものなのだろうか、と思うひともいらっしゃるかもしれませんが決してそういう意味だけの言葉ではありません。
この記事では、「粗品」の意味を似たような場面で使われる「景品」と「記念品」と比較して、その違いを分かりやすく説明していきます。
「粗品」とは?
粗品は「粗末なもの」として使われることもありますが、多くの場合はひとに贈呈する品のことを謙遜して粗品と言います。
商品を購入してくれたり契約をしてくれた客に、店側がお礼として渡すもののことを指すことが多いです。
贈り物をする際の謙譲語として「この贈り物は大したものではないので気を遣わずに受け取ってください」という意味で使われます。
一種の挨拶でもあるので、粗品には筆記用具やタオル、洗剤などそれほど高価ではないものが選ばれることがほとんどです。
「景品」とは?
景品も贈り物のひとつです。
買った商品のおまけでつくこともあれば、ビンゴなどの催しで当選したときに貰うものやパチンコなどのゲームで得点に合わせて貰えるものなど、「何らかの成果に合わせて貰えるもの」のことが総じて「景品」と呼ばれます。
粗品はこういった贈り物に対し贈る側が使う謙遜語ですが、粗品は街で配るノベルティや引っ越しの挨拶で送るものなども含むので、必ずしも何かに当選した際などに貰うものだけを指すわけではありません。
そこが景品と粗品の違いです。
「記念品」とは?
記念品は文字通り「何かを記念して作られた品」のことです。
会社の創立記念や学校の卒業式、結婚式の引き出物、還暦祝いなどの節目を記念して作られ、関係者に配られます。
日付や名前、写真など何を記念しているのかがわかるものがその品に書かれていることが多く、商品の種類や値段などは様々です。
みっつの違いと共通点
ここでみっつの言葉の違いをまとめてみましょう。
「粗品」とは贈る側がその贈り物を謙遜して使う言葉です。
「景品」は何らかの成果に合わせて与えられる品のことです。
そして「記念品」は何かを記念して作られ関係者に配られる品物です。
これらの共通点は、全て「その商品自体にこちらが代金を払うわけではなく、プレゼントされるもの」だというところです。
結んだ契約のお礼であったり、パチンコで勝ったときに交換するものだったり、結婚式に参加したときに配られたものであったり、粗品や景品や記念品を貰う場面は実に様々ですが、貰う側はその商品自体にお金を払って買うわけではありません。
あくまでおまけ、というポジションです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
今回は「粗品」と「景品」と「記念品」についてまとめてみました。
似たものを指す言葉でも使われる場面はそれぞれ違います。
もし何かに当選したとき「おめでとうございます、粗品です」と言われながら景品を渡されると何となく微妙な気持ちになりそうなので、適切に使い分けていきましょう。