この記事では、「うるち米」と「白米」の違いを分かりやすく説明していきます。
「うるち米」とは?
日本のお米は、「うるち米(うるちまい)」と「もち米(もちごめ)」の2種類に、大きく分類されています。
お店に並んでいるお米の袋を見てみると、その多くに「うるち米」と書かれていることが分かります。
お米の原産国インドの古い資料に、稲をサンスクリット語で「ウリヒ」と呼ぶことが書かれており、言葉の響きが似ていることから、長い歴史の中で「うるち」になったという説があります。
諸説ありますが、これが「うるち」の語源とも言えるでしょう。
また、「うるち米」と「もち米」には、デンプン成分と粘り気に違いがあります。
「白米」とは?
「白米」は「はくまい」と読みます。
お米には、手軽に美味しく食べられる状態にするための、「精米」という工程があります。
「精米」する前の状態を「玄米(げんまい)」と言い、「玄米」を精米したものが「白米」になります。
ですから、「白米」は、「うるち米」や「もち米」と違って、お米の種類を表す言葉ではなく、「精米」した後の“お米の状態”を表す言葉です。
「玄米」の状態でも炊飯することで食べることが出来ます。
「玄米」は栄養価が高い反面、調理にとても時間がかかり、また消化も悪く食感も硬めです。
「精米」して「白米」にすることで、ふっくらとして甘い味わいに出来ることから、「白米」を炊飯することが一般的となりました。
「うるち米」と「白米」の違い
「うるち米」はお米の種類。
「白米」は「精米」した後のお米の状態です。
お米の袋に「精米」と表記されているものもありますが、「うるち米を精米したもの」という意味です。
つまり、「白米が入っている」と言えます。
「白米」が一般的なお米商品であるため、販売の規定として「うるち」を省略することが認められています。
また、「精米」したお米には、「精米」、「精白米」、「白米」と複数の呼び方がありますが、意味は同じです。
「うるち米」という稲を育て、稲刈りをして、籾(もみ)と呼ばれるお米の殻を取り除いた状態が「玄米」。
「玄米」を「精米」したものが「白米」となります。
「精米」の度合いによって、お米の栄養価や食感が違いますが、私たちが日常的に食べている精米の度合いは、「標準」あるいは「上白米」になります。
「玄米」と「標準」の中間として、「ぶつき精米」という方法もあります。
最近では、栄養価に着目して、「玄米」に近い状態のお米を加工した、ダイエット食品がとても多く売られるようになりました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「うるち米」と「白米」は、お米の種類と精米に関する言葉であることが分かりました。
「うるち米」も「もち米」も、私たちの生活に欠かせない存在です。
また、真っ白いふっくらとした甘いご飯は、日本人の食文化の代表です。
美味しいお米を食べられる日々に感謝しつつ、お米の起源や歴史について調べてみてはいかがでしょうか。