この記事では、「被る」と「重なる」の違いを分かりやすく説明していきます。
「被る」とは?
被るとは、かぶるとかこうむるといった読み方をする言葉ですが、ここでは主にかぶるという読み方をした際の意味を中心に解説します。
文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事でしょうが、覆うやかぶせるといった意味の被の漢字に、平仮名のるの文字を加える事で完成した言葉です。
以上の事から被るは、顔や頭等に覆うものを載せるや全体を覆う事を表します。
「被る」の使い方
被るは、頭に覆うものを載せるや水等を身体全体に掛けられるといった意味を表現する際に使われる言葉です。
注意点として読み方によって意味が変化する事であり、例えばこうむると読んだ場合には、迷惑や被害等を受けるという意味になります。
他にも被るは物体だけでなく、他人の罪等を身に受けるという意味も持っているのです。
「重なる」とは?
重なるは、かさなるという読み方をする言葉となっています。
文字で書かれたこの言葉を見れば理解出来る事ですが、ある物の上に他の物を添え加えるといった意味を持つ重の漢字に、出来上がるとか完成するといった意味を有するなるの文字を付け足す事で成立した言葉です。
だからこそ重なるは、ある物の上にそれと同種の物が載って加わる事を示します。
「重なる」の使い方
重なるは、幾重にもなるやとある物事に同類の物事が加わる、といった意味を表現する時に用いられる言葉です。
物体でも物事でも同じ種類のものが載せられたり、加わるという意味として使用されるのがポイントとなっています。
他にも複数の物事が同時に起きたり、かち合うといった意味を示す際にも、この重なるという言葉が用いられているのです。
「被る」と「重なる」の違い
被ると重なるの文字表記を並べて見比べを行えば、被と重なという文字の違いを見付ける事が出来ます。
ですが、るの文字はどちらにも共通する上に、持つ意味も似通った所があるため、それぞれの意味をきちんと把握していないと使い分けの際に混乱する恐れは十分にあるのです。
まず被るですが、頭や顔等に覆う物を載せるとか水等を身体全体で受けるといった意味を表します。
一方の重なるは、とある物の上に同じ種類の物を載せたり、物事に同種の物事が加わるという意味を示すのです。
「被る」の例文
・『余りの寒さに頭から布団を被る事で、何とか眠る事が出来ました』
「重なる」の例文
・『彼は度重なる不幸な出来事により、すっかり老け込んでしまったのです』
まとめ
2つの言葉には、るという共通の平仮名が使われており、示す意味にも似た所があります。
所が他の文字が違うため、表現する意味合いのニュアンスには相違点を見出す事が可能です。
ちなみに被るは、上から何かを覆うといった意味や、全身で水等を受けるといった意味を表す際に使われる言葉となっています。
対する重なるは、ある物の上に、同じ種の物を載せたり、ある出来事に同種の出来事が加わる、という意味に用いる言葉です。