あいさつの種類を表す言葉として「目礼」と「会釈」がありますが、具体的にはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「目礼」と「会釈」の違いについてか移設します。
「目礼」とは?
「目礼」とは、「体をほとんど動かさない目の動きだけのあいさつ」を意味する言葉です。
「目礼」の使い方
あいさつには抱き合ったり手を握ったりなどボディランゲージがつきものですが「目礼」というのはそういったボディランゲージを使わない「目の動きだけでするあいさつ」のことです。
挨拶は人間関係の基本でありいついかなる時でも欠かせないものですが、勤務中や誰かが話している途中など声を出すことも大きく動くこともマナー違反になってしまうような場面では通常のあいさつができません。
そのような普通のあいさつが難しい場面で用いられる「声を出さずにスルメだけのあいさつ」を「目礼」といいます。
「目礼」は目の動きだけでするあいさつですがほんの僅かに頭を動かすものも含まれます。
本来は下の人からあいさつされた上の人が労力をかけることなくあいさつを返すときに使われていた方法ですが、現在でははっきりとあいさつするのがはばかられる場面で用いられる最小限のあいさつとして浸透しています。
正式なあいさつの仕方ではないためやむを得ない場合以外には使われません。
「会釈」とは?
「会釈」とは、「軽く頭を下げるあいさつ」を意味する言葉です。
「会釈」の使い方
日本では一般的に頭を下げて礼を示すのがあいさつのマナーであるとされています。
頭を下げる角度によりあいさつに込める敬意や程度が変わりますが「頭を下げるあいさつの中でも最も敬意が軽く角度も浅いやり方のあいさつ」が「会釈」です。
基本的には「軽く頭を下げるあいさつ」を「会釈」といいますが首だけを動かすあいさつは無作法であるとされています。
「会釈」の場合も首だけを動かすのではなく腰を曲げ上半身全体をわずかに傾けるのが正式なやり方です。
友人や同僚などあらためて正式にあいさつするまでもないそれなりに関係の深い人に対して用いる日常的なあいさつ方法であり初対面の相手や目上の人に使うのはマナー違反です。
具体的なやり方について定義はありませんが目安としては体を傾ける角度が15度程度のあいさつが「会釈」であるとされています。
「目礼」と「会釈」の違い
「目礼」と「会釈」の違いは「体の動き」です。
どちらもあいさつとしては簡易な方法ですが「目礼」が目の動きあるいはわずかな頭の動きだけでするあいさつであるのに対し、「会釈」は浅い角度ながらも腰を曲げて頭も下げるあいさつを指します。
程度としては「目礼」よりも「会釈」のほうが丁寧ですが「目礼」は声を出せないなどやむを得ない場合に用いられることが多く「会釈」のような日常的なものとは性質が違うあいさつです。
「目礼」の例文
・『通りすがりに黙礼する』
・『葬儀の最中だったので黙礼で済ませた』
「会釈」の例文
・『知り合いに会ったので軽く会釈する』
・『大事な相手なので会釈だけで済ませてはいけない』
まとめ
「目礼」と「会釈」はどちらも軽いあいさつですがやり方も込められた敬意の大きさもまるで異なる別物です。
ふさわしくない方法であいさつすると失礼になるのでそれぞれのやり方と使ってもいい場面を知っておきましょう。