優雅と優美はほぼ同じ意味で使われている言葉ですが、微妙なニュアンスの違いがあります。
優雅と優美にはどのような違いがあるのかを紹介します。
優雅とは?
優雅とは気品が感じられ、みやびやかな様子のことをいいます。
また、俗事から離れ余裕があってゆったりとした様子という意味もあります。
優雅の「優」は「やさしい」とか「すぐれる」といった意味で使われることが多い漢字ですが、「奥ゆかしい」とか「しなやか」といった意味もあります。
「雅」は、みやびやかなことや上品なことを表す漢字です。
優雅は日常会話でも普通に使われています。
優雅の使い方
優雅を使った具体例を幾つか挙げてみます。
・私の両親は50代で仕事を辞めてセミリタイアし、海外で優雅な生活を送っています。
・彼女はいつも優雅な雰囲気をまとっているので、一緒にお茶を飲んでいるとこちらまでゆったりした気持ちになります。
・ヨーロッパを旅行した時に宮殿を訪れたら、当時の貴族の優雅な暮らしが想像できました。
・彼女は優雅に踊っていたので、多くの人を魅了しました。
優美とは?
優美とは上品で美しいことやしなやかで美しいことをいいます。
姿や形、動作などが美しい時に使用することが多いです。
優美の「優」には「やさしい」「しなやか」「奥ゆかしい」といった意味があり、「美」は見た目が綺麗で見栄えが良いことを意味する漢字です。
品があって美しく感じることを優美といいます。
品とは内面からにじみ出る品格や品性のことです。
優美の使い方
優美を使った具体例を幾つか挙げてみます。
・この彫刻の魅力は繊細で優美な曲線にあります。
・普段は子どもっぽいと思っていたけれど、和服姿は優美でそのギャップに驚きました。
・茶道を習っていますが、師匠の所作は一つ一つが優美で稽古の間思わず見惚れてしまいます。
・日頃から優美な立ち居振る舞いができるように気を付けたいと思います。
優雅と優美の違い
優雅と優美はほとんど同じ意味で使われており、どちらも日常会話などで普通に用いられる言葉です。
ただし、優雅の方が使われている頻度は高く、優美を使う機会は限られています。
これは優雅の方が幅広い意味合いで使われているからで、優美は姿や形、動作などに限定して使用されています。
例えば、優雅な暮らしということはありますが、優美な暮らしとはいいません。
優雅には余裕があってゆったりしているという意味が含まれています。
優美にはそういった意味はありません。
また、優雅な立ち居振る舞いという場合には動作を表しているので、優美な立ち居振る舞いと言い換えることができます。
それから見た目が美しいことを強調したい時には、優雅よりも優美を使用するのが適しています。
まとめ
優雅の方が幅広い意味で使われており、優美は姿形や動作などに使われています。
また、優雅には優美にはないゆったりとした余裕がある様子という意味もあります。