この記事では、「面目ない」と「かたじけない」と「ありがとう」の違いを分かりやすく説明していきます。
「面目ない」とは?
「面目ない」は「めんぼくない・めんもくない」と読みます。
意味は「恥ずかしくてとても顔向けができないこと」です。
何らかの失敗をしたり問題を起こしたりして、恥ずかしくてとても人前に出られないと思うことです。
「面目」は「世間や周囲に対する体面・立場・名誉」「世間からの評価」という意味、「ない」は否定の意味の形容詞を作る接尾辞、「面目ない」で「世間や周囲に対する体面・立場・名誉が存在しないこと」になります。
「面目ない」の使い方
「面目ない」は形容詞として使われたり、副詞として「面目なく思う」と使われたり、名詞として「面目なさを感じる」などと使われたりします。
基本的に、世間や周囲に対して恥ずかしくて、とても顔向けができないと思うことに使われる言葉です。
「面目ない」の例文
・『お酒に酔った勢いでやらかしてしまって面目ない』
「かたじけない」とは?
「かたじけない」の意味は以下の通りです。
1つ目は「みっともなくて恥ずかしい」という元の意味で、恥ずかしくて人前に出たくない様子のことです。
2つ目は転じて「もったいない。
恐れ多い」という意味で、自分の身にあまるほどである様子です。
3つ目は更に転じて「恩恵を受けて感謝の気持ちで一杯になること」という意味で、受けた恩に対して非常に喜び感謝の意を表す言葉です。
上記に共通するのは「恥ずかしい」という意味です。
「かたじけない」の語源は「難気なし(かたしけなし)」という古語で「みっともない」「恥ずかしい」という意味です。
「容貌が見にくいこと」→「みっともない・恥ずかしい」→「恐れ多い」→「感謝の気持ち」という意味で使われる様になりました。
「かたじけない」の使い方
「かたじけない」は形容詞として使われたり、副詞として「かたじけなく思う」などと使われたり、名詞として「かたじけなさがある」などと使われたりします。
基本的に、日常で使われる場合、相手に対して恐れ多い気持ちを表し、主に男性が使う古い言葉です。
「かたじけない」の例文
・『仕事を世話してもらってかたじけない』
「ありがとう」とは?
「ありがとう」は「有難う」と書きます。
意味は、「相手に感謝やお礼の意を表す言葉」で、相手への感謝の気持ちを一言で表す言葉です。
「ありがとう」の語源は「有り難し」で、「めったにない」という意味です。
「ありがとう」の使い方
「ありがとう」は感動詞として単独で使われたり、「親切にしてくれてありがとう」と語尾に付けて使われます。
基本的に、相手に感謝やお礼の気持ちを表す時に使われる言葉です。
「ありがとう」の例文
・『手伝ってくれてありがとう』
「面目ない」と「かたじけない」と「ありがとう」の違い
「面目ない」は「世間や周囲に対して恥ずかしくて、とても顔向けができないと思うこと」という意味です。
「かたじけない」は「相手に対して恐れ多い気持ちを表し、主に男性が使う古い言葉」という意味です。
「ありがとう」は「相手に感謝やお礼の気持ちを表す時に使われる言葉」という意味です。
まとめ
今回は「面目ない」と「かたじけない」と「ありがとう」について紹介しました。
「面目ない」は「顔向けができない」、「かたじけない」は「恐れ多いの古い言い方」、「ありがとう」は「感謝やお礼の言葉」と覚えておきましょう。