「目算」と「公算」と「推算」の違いとは?分かりやすく解釈

「目算」と「公算」と「推算」の違い生活・教育

この記事では、「目算」「公算」「推算」の違いを分かりやすく説明します。

「目算」とは?

見積もることを表す単語で、目分量のことです。

また、予期した計画や目論見を表す場合もあります。

囲碁の世界では、相手と自分の地の数を対局中に数えることです。


「目算」の例文

・ニュースなどで新製品開発の情報を得て、この会社の株価が上昇すると見込んで買いに走っても、利食い売りが先行して目算が外れるのはよくある事象なので、投機目的で目先の損得に振り回されず、じっくり腰を据えて特定分野、あるいは特定の企業を経済的に支援する目的で株式の購入を決定すると、長期的に見て株価以外の部分で得をすることがあります。

・年々増加するインバウンドに対応する為、宿泊施設などは多額の設備投資や新規雇い入れなどをしましたが、新型コロナウイルス感染症の流行によって目算が狂い、赤字転落による大量解雇、あるいは経営破綻した事業所が多数ありますが、事前に事業継続計画を策定しておけば、破綻にまで至らなかった可能性があります。


「公算」とは?

たしからしさ、確実性の度合いを示す言葉です。

公算の程度は「高い/低い」ではなく、「大きい/小さい」で表現します。

「公算」の例文

・任期満了に伴う町長選などで現職以外に立候補の動きがなく、公示日が差し迫っている時は、立候補の届出期間が公示日の一日間だけである為、無投票による現職再選の公算が大きくなります。

・新型コロナウイルス感染症の流行に対応する為、新薬やワクチンの承認スピードが上がり、製薬会社や政府からの公式発表も細やかになった結果、パンデミック以前より早い段階で、承認の公算が報道されるようになりました。

「推算」とは

推して考え計ることを示す単語です。

推定によって計算する意味もあります。

「推算」の例文

・依頼人の発言の言葉選びや、無言の行動などの限られた情報に基づいて考察を進め、依頼の意図を推算して、依頼内容の説明が不充分な箇所を恐らくこうであろうと補って実行する場合、可能であれば、依頼人に確認した方が無難です。

・主催者の中には、敢えて人が密集している部分だけを撮影し、あるいは、参加者を実際より多く伝えて「大勢が参加している」風に見せかける者が存在する為、防犯カメラの映像から一平方メートルあたりの人口密度を解析し、参加人数を推算して実際に近い数値を割り出すと、ある程度の事実確認ができます。

「目算」と「公算」と「推算」の違い

目算は、一般的には見積もりや計画を示しますが、囲碁の対局では、相手と自分の地の数を数える用語です。

公算は、確実性の度合いを示す言葉で、公式による推計などではありません。

推算は、おそらくこうであろうと推して考え計ることを示す場合と、推定によって計算する場合があります。

まとめ

一般用語の目算は、「目算が外れる」など不確実性が語られる場面で使われる場合が、比較的多い言葉です。

公算の語が、「無投票再選の公算が大きい」「近く承認される公算だ」など報道で使われる場合は、比較的確実性が高い情報であることを示しています。

推算は、推計に基づいて実際に計算する場合と、既知の事柄に基づいて未知の事柄を推測して考察する意味の場合があります。