「不安」と「不満」の違いとは？使い方や例文も徹底的に解釈

この記事では、「不安」と「不満」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

不安と不満の違い
1. 不安と不満の使い方の違い
2. 不安と不満の英語表記の違い
不安の意味
不満の意味
まとめ

不安と不満の違い

「不安」と「不満」は二つとも、ネガティブな感情を表す言葉です。

ですが具体的な意味は異なります。

「不安」は「安心できない」という意味です。

「気がかりなことがあり、落ち着かず、心配に思ってしまう気持ち」のことを「不安」と言います。

一方「不満」は「満足できない気持ち」のことです。

物事や意見に対して納得がいかず、不公平に感じたり、文句を言いたくなったりする感情を「不満」と言います。

「不安」も「不満」も「現状を変えたい」と思ったときに感じます。

しかし「不安」は怯えを伴う感情であるのに対し、「不満」はどちらかといえば好戦的な感情であるとされます。

不安と不満の使い方の違い

「不安」は「安心できずにそわそわと心配に思う」という意味です。

未来によくないことが起こるのではないか、と憂えるときに使います。

「不満」は「納得がいっていない」という意味なので、現状に対して満足していないときに使います。

「不安」を感じると、「安心できるように対策を講じたい」という気持ちになりますが、「不満」を感じると「満足いくように現状を変えたい」という気持ちになります。

不安と不満の英語表記の違い

「不安」の英語表記は“uneasiness”や“anxiety”です。

「不満」の英語表記は“discontentment”や“discontent”、“disapproval”です。

不安の意味

「不安」とは、何か気がかりなことがあり、落ち着かない気持ちのことです。

不安をもたらす「何か」が特定できない場合もあり、漠然とした脅威に対しても感じることがあります。

未来に悪いことが起こるのではないか、という悪い予感です。

不安を感じると、心配に思ったり、恐怖を感じます。

根拠はないのに、何かよくないことが起こるのではないか、と身構えてしまう場合もあります。

不安の使い方

「不安」は感情を表す言葉なので、「不安に思う」「不安に感じる」など、「思う・感じる」を付けて使います。

また、「不安を抱く」とも使います。

不安を抱え込んでしまっている、という意味です。

「不安に襲われる」と使う場合もあります。

これは、自分の外側からやってきた脅威に対して怯えている様子を表しています。

不安を使った例文

・『今回の定期試験だが、勉強する時間をほとんど取れなかったので、赤点を取らないか不安である』
・『彼女はいつも漠然とした不安を抱えていました』
・『不穏な夢を見たので、現実もそうならないか不安に感じる』
・『母親の声がしないのを不安に感じて、小さな子どもは今来た道を引き返しました』
・『何もしないでいることに不安を感じるのなら、何か行動を起こせばよい』
・『家の外から大きな物音がしたので、私は不安に襲われました』

不安の類語

「不安」は「気がかりなことがあり落ち着かない」という意味です。

なので、心を囚われている様子を表す「心配」「気がかり」という単語が類語として挙げられるでしょう。

また、心が落ち着かず、揺れ動いているさまを示す「動揺」も、類語です。

不安の対義語

「不安」の対義語は「安心」です。

「安心」は、心が落ち着いて、ほっとしている様子のことです。

不満の意味

「不満」とは、「満ち足りず、満足していない」ということです。

現状に対してもの足りておらず、不満を感じている気持ちです。

物事が予想していたよりもよくなかたり、思い通りにならなかったときに、人は不満を感じます。

不満を感じると、イライラしたり、悲しくなったりします。

満足できず、苛立ちや悲しみを感じているときの気持ちが「不満」です。

不満の使い方

「不満」も感情を表す言葉なので、「不満に思う」「不満を感じる」というふうに使います。

心の中でひっそりと不満を感じていることを、「不満を抱く」と表現します。

これは、「まだ誰にも言っていないが、心に不満を抱え込んでいる」という意味です。

不満を使った例文

・『少年は学芸会の配役を不満に思っていた。彼はもっと目立つ役になりたかった』
・『今の給料に不満を感じているので、転職を考えています』
・『爪を噛むくせは、欲求不満のあらわれだとされている』
・『妹は、『お姉ちゃんだけずるい』と不満を口にしました』
・『現状に対する説明が一切なされないことに不満を感じた』
・『私の働きを不満に思うのなら、あなたが代わりにやればいい』