「不況」と「デフレ」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「不況」と「デフレ」の違い金融・経済

この記事では、「不況」「デフレ」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

不況とデフレの違い

不況とデフレの違いは不況の場合は経済が停滞している状態を指すものに対して、デフレというのは継続して物価が下がり続ける状態を指します。

よく、デフレの状態がイコール不況の状態だと誤解している人もいますが、そのような事はありません。

その理由は2000年代初頭のアメリカでもデフレが起きたのですが、不況にならなかったからです。

好況であるケースもあります。

なので、不況とデフレがセットという事はないです。

不況はあくまで経済の停滞が起きる局面を指すもので経済活動全体の動きが鈍化する事です。

これに対してデフレは物価の価格が下がり続ける状態を指すだけなのでデフレが起きれば即ち不況とはならないです。


不況とデフレの使い方の違い

不況の使い方としてあるのが不況のせいで経済全体が沈下してしまい、マイナス面ばかりの話題の時に使う言葉ですが、デフレの場合はデフレによってマイナス面もありますが、物が安くなるという事が起きる事で、必ずしもマイナスの話題の時ばかりに使う言葉ではないのがデフレになります。

不況になって喜ぶ人はいないですが、デフレになると物が安くなるので消費者目線だと良く見える事もあるという風に使われるのがデフレです。


不況とデフレの英語表記の違い

不況の英語表記はrecessionとなります。

デフレの英語表記はdeflationとなります。

不況の意味

不況というのは経済の動きの局面の1つのことで経済が停滞している状態を指す言葉です。

不況というのは需要と供給のバランスが崩れることで物が売れない状態になった時に起きるもので、これによって雇用の縮小も起きて、生産設備への投資も減少します。

そして、次第に末端の労働者の賃金も下がり、企業の倒産や失業業者の増加も起きます。

不況の使い方

不況の使い方は最近の経済の状態について話す時に使う言葉になります。

不況を使った例文

・『不況に陥ったために日本の経済が低迷した』
・『長い不況のせいで日本の元気がなくなった』
・『不況で仕事がなくなってしまった』
・『不況続きで商売もあがったりだ』
・『お宅は不況の影響はどうなの?』

不況の類語

不況の類語として一般的なのが不景気になります。

世間で経済の話をする時に不況という言い方もしますが、不景気という言い方も多くされます。

また、テレビや新聞の報道では不況の類語として景気後退という言葉も多く使われます。

不況の対義語

不況の対義語は景気が良いという意味の言葉の好況になります。

デフレの意味

デフレの意味は物価の下落が継続して起きる事を意味する言葉になります。

英語でデフレーションと言いますがそのデフレ―ションを略したのがデフレになります。

デフレによって身近な物の値段が下がり続ける状態を指すデフレはそれが長く続けば不景気になるのが普通です。

デフレの使い方

デフレの使い方としてあるのが、賃金が上がらい理由を話す時にデフレのせいで賃金が上がらないと言った話をする時に使われたりします。

これは需要に対して供給が過剰になっている状態を説明する時に使われる言葉になります。

デフレを使った例文

・『長いデフレになったためにデフレスパイラルに陥った』
・『デフレの状態を解消しないといけない』
・『先進国で唯一デフレが続いているのが日本だ』
・『デフレを解消するためには減税が必要だ』

デフレの類語

デフレの類語には景気後退や経済縮小といったものがあります。

デフレの対義語

デフレの対義語にはインフレがあります。

また、これは英語ではインフレーションと言います。

デフレと対になる言葉がインフレになりますので、デフレの話をする時には必ずと言っても過言ではないくらいよく出る言葉がインフレです。

デフレの対義語であるインフレはデフレの反対の意味の言葉なので、物価上昇を指す言葉になります。

中には物価上昇と聞いて良くない事だと思う人もいますが、好景気になると物価上昇が起きる事から正常なインフレは悪い事ではないです。

まとめ

デフレが長く続くと不況になる事が多いことからデフレは悪い意味で使われる事が多いです。

確かにデフレが長く続くと受給のバランスが崩れてしまった事で企業が生産する物が売れない事になり、国全体が貧しくなることを意味しますが物価が下がる事で物が安く買えるというプラスの面もあります。

なので、デフレの状態は世の中の流れに影響を受けやすい人にとってはマイナス面もありますが、世の中の景況感の影響をあまり受けない人にはデフレの状態はプラス面が多いというのがあります。

ですが、大抵の人はデフレによって企業の業績が悪化して自分の給料まで下がる事になるので、デフレは長い目で見ればマイナスに働く事になります。