「非常識」と「常識外れ」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「非常識」と「常識外れ」の違い生活・教育

この記事では、「非常識」「常識外れ」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「非常識」と「常識外れ」の違い

初めに二つの言葉の意味を確認します。

「非常識」とは、当たり前に知らなければならないことを知らなかったり、社会的な規範を大きく外れたりしていることです。

「常識外れ」とは、世間一般の人が持つ考え方や行動とかけ離れた独自の考え方や行動をする人のことです。

「非常識」には、馬鹿にする、非難するなどのネガティブなニュアンスを含んでおり、マイナスの方向性でしか使われない言葉であるのに対し、「常識外れ」には、一般常識とかけ離れた独自の考え方や行動であることを意味する言葉という違いがあります。


「非常識」と「常識外れ」の使い方の違い

「非常識」は、悪いことに対して使われる言葉で、この言葉の使い方として、そんなことも知らないのか?といった馬鹿にする、非難するなどの意味合いや、常識を知りなさいといった思いやりの意味合いが裏に隠れています。

その他には、商品やサービスの値段が法外に高かった場合に、何でそんなに高いのか?といった意味合いで使われることがあります。

「非常識」の問題点は、「常識」が個々の人間によって異なってしまう点です。

「常識」の元になる社会や他人は、小規模なら村や会社、学校などでもありますし、大規模では業界や国家、世界などでもありますが、小さなことから大きなことまで様々な違いがそれぞれに存在しています。

この言葉を使うときの「常識」とは、あくまでもある人がその人の主観としてもっている常識と状況を前提としていることに注意が必要です。

「常識外れ」は、従来の考え方や行動などから想像もできないものごとを指す表現ですので、言い換えれば、自分の想像が及ばないほどのことといった意味合いになります。

この言葉自体には、プラスの意味もマイナスの意味も含まれません。

「常識外れだ」と言われたとしても、行動や考え方、理由、状況、事実、文脈などを考慮して、良いことか悪いことか判断する必要があります。

「常識外れ」は、ある人にとって「非常識」な場合もありますし、別の人にとって「常識破り」なこともあるわけです。

「非常識」は、ネガティブな意味合いを持って使われますが、「常識外れ」には、常識を大きく逸脱しているという状態を表す表現として使われるという違いがあります。


「非常識」と「常識外れ」の英語表記の違い

「非常識」の英語表記は、“lack of common sense”“no common sense”“Insane”“inconsiderate”“ridiculous”“thoughtless”“extortionate”などが考えられます。

“common sense”は、一般的な常識、判断力などの意味がある言葉で、“lack”は不足、欠乏という意味があるので、常識や判断力が足らないといった意味合いになります。

“no”は、否定の意味があるので、“common sense”を合わせると、常識や判断力がないという意味合いになります。

“Insane”は、正気でない、狂気の、非常識な、ばかげたという意味があります。

次にあげる単語は、状況によって非常識に変わる表現として使われる可能性があります。

“inconsiderate”は、思いやりのない、無思慮な、軽率なという意味があります。

“ridiculous”は、ばかげた、ばかばかしい、おかしいという意味があります。

“thoughtless”は、思慮のない、軽率な、不注意な、不親切なという意味があります。

“extortionate”は、法外な、暴利の、強要的な、強奪的なという意味があります。

「常識外れ」の英語表記は、“out of common sense”“totally unexpected”“offbeat”“unconventional”“eccentric”“unique”などが考えられます。

ネガティブな表現として表す場合には、非常識で上げた表現を使うこともできます。

“out of”は、・・・の範囲外に、・・・を脱して、などの意味があるので、“common sense”と合わせて、一般常識や判断力の範囲外に、といった意味合いになります。

“totally unexpected”は、奇想天外な、不慮の外といった意味合いになります。

以下は、比較的ポジティブな表現として受け取られます。

“offbeat”は、風変わりな、突飛なといった意味があります。

“unconventional”は、慣例に従わない、型にはまらないといった意味があります。

“eccentric”は、常軌を逸した、風変わりなといった意味があります。

“unique”は、唯一の、他に類を見ない、比類のない、独特なといった意味があります。

「非常識」と「常識外れ」を使った例文

・『結婚式場に普段着で来るとは、非常識な人だ』
・『道にタバコを捨てるのは、非常識な人だろう』
・『海外では日本の常識が非常識になりうる』
・『深夜まで子供を遊ばせる親が増えたのは、非常識なことだと思う』
・『このケーキは、恐ろしく非常識な値段だ』
・『彼は、常識はずれなところもあるが、先進的な人だ』
・『匿名とは言え、常識はずれな行動は慎むべきだ』
・『その営業は常識外れだが革新的な手法だった』
・『常識外れでもいいが、非常識な人間には成りたくないものだ』

「非常識」の類語

「非常識」の類語は、滑稽、世間知らずなどがあります。

滑稽には、あまりにもばかばかしいという意味があります。

世間知らずには、経験が浅く、世情に疎いことという意味があります。

「常識外れ」の類語

「常識外れ」の類語は、常識破り、型破りなどがあります。

常識破りは、常識にない行動や言動をすることという意味があります。

型破りは、常識という型にはまらないという意味があります。

「非常識」の対義語

「非常識」の対義語は、「常識」です。

「常識」は、学問的な知識ではなく、普通の人が社会生活をするために持つべき普通の知識や意見、判断力のことです。

「常識」は、コミュニティが異なれば、違うことに注意しましょう。

まとめ

「非常識」「常識外れ」について説明しました。

「非常識」は、当たり前に知らなければならないことを知らなかったり、社会的な規範を大きく外れたりしていることをさすのに対し、「常識外れ」は、世間一般の人が持つ考え方や行動とかけ離れた独自の考え方や行動をする人のことをさします。

「非常識」には、ネガティブな意味合いがありますが、「常識外れ」は、常識を大きく逸脱している状態を表しているという違いがあります。