この記事では、「牢屋」と「刑務所」の違いを分かりやすく説明していきます。
「牢屋」とは?
牢屋とは、江戸時代にあった罪人などを捕らえて閉じ込めておくところをいいます。
江戸時代より前の時代には、「獄(ごく)」と呼ばれていました。
牢屋は江戸や京都など各地に設けられていて、最も大きな牢屋は小伝馬町にありました。
伝馬町牢屋敷といいます。
未決囚の拘禁を目的とした施設なので、現在の拘置所のような役割を果たしていたようです。
牢屋では身分によって収容される場所に違いがありました。
「刑務所」とは?
刑務所とは、裁判の結果刑罰に服することになった受刑者を収監する刑事施設のことをいいます。
裁判が行われていない未決囚が収容されるのは拘置所なので、刑務所とは異なっています。
刑務所は刑を執行される場所で、社会復帰を目指す職業訓練が行われることもあります。
また、一般的な刑務所の他にも、少年刑務所や医療刑務所といった種類もあります。
少年刑務所は若年者を対象とする刑務所で、医療刑務所は医療行為を必要とする受刑者を対象とする刑務所です。
「牢屋」と「刑務所」の違い
牢屋は江戸時代にあった罪を犯した人を閉じ込めておくところで、刑務所は現在もある刑罰に服することになった受刑者を収監する施設です。
刑務所は裁判の結果を受けて刑罰に服することになった人を対象としていますが、牢屋は未決囚の拘禁を目的としています。
現在の拘置所のような役割を果たしていたのが牢屋になります。
刑務所は刑を執行するところですが、牢屋は刑を執行するところではありません。
それから刑務所では刑務官が受刑者の指導や管理を行いますが、牢屋ではある程度の自治が認められていました。
まとめ
牢屋は江戸時代にあった罪人を閉じ込める施設で、現在の拘置所のような役割を果たしていました。
現在は存在していません。
刑務所は現在もある刑事施設の1つで、刑罰に服することになった受刑者に対し刑を執行する場所です。