「筑前煮」と「肉じゃが」の違いとは?意味や違いを分かりやすく解釈

「筑前煮」と「肉じゃが」の違いとは?違い

この記事では、「筑前煮」「肉じゃが」の違いを分かりやすく説明していきます。

「筑前煮」とは?

「筑前煮(ちくぜんに)」は、鶏肉と野菜を砂糖としょうゆで味付けして炒め煮した、福岡県筑前地方の郷土料理です。

鶏肉とにんじん、ごぼうなどの根菜、椎茸、こんにゃくなどを一口大に切って鍋で炒め、砂糖、しょうゆなどで煮て作ります。

炒めてから甘い味付けで煮る調理法は筑前地方の特色でもあったことから、このような煮物が「筑前煮」と呼ばれるようになりました。

郷土料理ではありますが全国に普及している日本の代表的な煮物のひとつとなっており、よく似た料理の「うま煮」「炒り鶏」や博多の郷土料理「がめ煮」「筑前煮」と同じものを指すこともあります。


「肉じゃが」とは?

「肉じゃが」は、肉とじゃがいも、たまねぎを砂糖としょうゆで味付けして炒め煮して作る日本の代表的な和食料理です。

薄切りにした肉と一口大に切ったじゃがいも、たまねぎ、にんじん、糸こんにゃくを鍋で炒め、だし、砂糖、しょうゆで煮含めて作ります。

「肉じゃが」が作られるようになったのは「東郷平八郎がビーフシチューの代用品を砂糖としょうゆの味付けで作らせたことがきっかけ」という説もありますが、経緯ははっきりしていません。

昭和初期に日本の軍隊が公的なレシピ「甘煮」「牛肉の煮込み」を刊行し、これが現在の肉じゃがの調理法として普及していったとされています。

家庭で作られることが多く「おふくろの味」と呼ばれ、日本人の郷愁をさそう惣菜となっています。

なお、肉は牛肉か豚肉を使うことが一般的で、西日本では牛肉、東日本では豚肉を使う傾向がみられます。


「筑前煮」と「肉じゃが」の違い

「筑前煮」「肉じゃが」の違いを、分かりやすく解説します。

「筑前煮」「肉じゃが」はどちらも肉と野菜を炒めてから砂糖、しょうゆで味付けした煮物です。

調理法と味付けの仕方はよく似ていますが、大きな違いとして材料の組み合わせが挙げられます。

「筑前煮」「炒り鶏」と呼ばれることもあるように鶏肉を使い、一口大に切った根菜や椎茸、こんにゃくなどを炒め煮して作ります。

一方、「肉じゃが」は鶏肉を使う場合もありますが牛肉か豚肉を使うことが一般的で、少なくともじゃがいもとたまねぎを使い、板状のこんにゃくではなく糸こんにゃくを使うところが「筑前煮」と異なります。

まとめ

「筑前煮」「肉じゃが」は、どちらも砂糖としょうゆで味付けした煮物ですが、材料の組み合わせが異なります。

ただ、材料や工程はこうでなければならないという決まりはないため、地域や家庭によってもさまざまなアレンジがなされています。

「筑前煮」にじゃがいもやたまねぎを入れたり「肉じゃが」に鶏肉を使ったりしても「筑前煮」「肉じゃが」に変わりはないのです。

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